気まぐれ日記
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はい、ポジションとかじゃなくて、郵便物を預かってくれるあの赤いポストです。友人に手紙を出すために、いつもとは違うポストに入れました。それでも近所のポストです。そのポストには……。 『年賀はがきは1月7日までに……』(堂々と張られている) 『郵便料金改正7月1日から……』(剥がされかけている) お前はいつのポストじゃあー! ちゃんと届けてくれるか、心配です。 田中学院、大学部。 岡崎秀介は憂鬱だった。いや、酷くいらいらしていた。自分の周りには常に何かいる。しかも、一人や二人じゃない。人間ではない何かもいる。 どういうわけか、変態に愛され続ける彼は、孤独を愛する人間だった。これだったら見える範囲にいつもいる中野春季の方がマシだと、思いつつもやはい春季も嫌だった。 帰宅途中、道を歩く。必ず付いてくる奴がいる。彼は商店街の人ごみの中に入り、出る。人間はいないだろうと、踏んで家に向かう。 角曲がると目の前に中学生とぶつかりそうになる。すぐ田学の生徒とわかるのは制服のおかげである。 「ごめん」(あれ、見たことあるな……) 「えーと、岡崎秀介さんだ。すいません」 「あ、えと?」 「野田晴仁。中野冬季の同級」 「春季の弟の片割れ」 そうだ、いつも何故だか一緒につるんでいる。 「片割れってほどじゃないです」 晴仁が釘を刺す。説得力はない。二人セットで見ないと何故だか認識できない。 「今日は一緒じゃねえな」 「うん。冬季はサッカーの試合で連れて行かれた」 「なんか、運動神経はいいって聞いたな」 「それより、秀介さん。二人ほどつけてるよ」 「やっぱり。まだいんのか……まあいいか」 「よくない。学校も取り締まればいいのに……気をつけてください。俺も良くわからない、把握できない部分があるからなんとも言えないけど」 田学一の頭脳を持つ彼は、学院の全てを知っている。しかし、それが届かないないところがあるらしい。 晴仁は、では、と言って一礼して言った。 「じゃあ……」 なんとなく背筋が寒い。後ろを振り返る。誰もいないが、隠れている奴はいる。 「岡崎さん、一緒に来ていただきたいのですが」 黒スーツにサングラスの男。どう見ても怪しい。もう少しで家なのに。 「なんだ? あんた?」 「我々は、頼まれただけでして。とにかく来てもらいます」 「断る」 「では、実力行使で……」 先に秀介が動いていた。蹴りが男の腹に決まる。地面に伏した。が、自分もだった。頭に衝撃が走ったのだ。 「我々って、言いましたでしょ?」 「俺はどうしよう」 「運び係」 黒スーツ三人は秀介を担いで車に乗り込んだ。(続く)
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