気まぐれ日記
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寒いっ! 北海道でも温暖な気候のここでも寒いッ! すでにストーブなどいらない次期になっているはずなのに。今年は冷夏か? 大丈夫か、米?
屋敷はカンテラをつけても、暗かった。しばらく玄関前で立ち尽くして、誰かが来るのを待ったが、誰も出てこない。 「もしかして、ここは……」 「どうやら、無人のようですね」 「じゃあ、ちょっと失礼してあがらせていただきましょう」 フレクアとゼデューは勝手に奥へと上がっていく。 「おいおい」 「これだけ広いお屋敷なら、私たちが入っても気づかないのですわね」 玄関に一番近い部屋を開けてみた。 暗い部屋に暖炉だけが燃え上がって赤く染めている。テーブルには今入れられたばかりの紅茶のカップが三つ、湯気を立たせていた。 「こんなことって……」 と、フレクア。 「きっと、入れたままどこかへ言ってしまったんですよ」 「やっぱりね。私も紅茶を頼んでおいて、ふとしたことで忘れてぬるい紅茶を仕方がなく飲んだことがありますわ」 「なんで、変に思わないんだ?」 「変ですわよ。だってこうやって三つも忘れてしまうんですもの。つまり、三人とも忘れてしまったんですね」 「……」 オーフは、何を言っても無駄だと思った。 「紅茶、いただいちゃいましょうか」 フレクアは鞄からクッキーなどを取り出して、テーブルにある紅茶を飲み始めた。ゼデューもそれに従う。オーフも一緒に飲んだ。不思議なことに悪い気はしない。 「いやあ、日ごろの行いがいいからですね」 「それは、違う」 「違います」 そればかりは、フレクアとも意見が合った。飲み終える頃には暖炉の暖かさで服も乾き、雨も晴れていた。
「いいお天気になりましたね」 屋敷から出たフレクアは伸びをして、晴れ渡った空を見た。 「これなら次の街まで今日中にいけるでしょう」 ゼデューが地図を確認して言った。オーフは、屋敷を振り返り首をひねった。 窓に何か書かれていた。 『請求 あなた方の今月分の幸運を少しずついただきました。良いトラブルを』 それは、オーフが読み終えると消えていく。 「行きますよ、オーフ」 「どうしたんですか?」 「ああ、今行く」 彼らはまだ気づいていない。ゼディーが地図を逆さにしていることを……。
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