気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
はじめまっせ。
盗難届けを出したが、宿の従業員は首を振った。 「実は……お客様が初めてではないんです」 従業員の話によると、ここ一週間、下着泥棒による被害が続いていて宿側からも報酬を出すことを約束したが、結局いまだ捕まっていない。 「どうにかしないと、女性客が減っていくのでこちらとしても……」 「うむ……」 アニムは気が変わった。何故なら、少しは賞金に箔がつくのだ。 「絶対捕まえてやるんだから!」 ルイが、どんとカウンターをたたいた。 「あれ、可愛くて気に入っていて高かったんだからー!」 そんなわけで、二人は犯人を捕まえることにした。
あっさり、犯人は捕まった。犯人は隣の温泉宿の主人だった。どうやら、勝手にライバル意識を持っていたらしく、こそこそと忍び込んでは盗みを働いていたらしい。 「売れば金になった……」 それも、理由だった。もちろん、彼は逮捕され役場へしょっ引かれた。アニムたちは宿から礼を言われ、夕食は特別豪華なものが用意された。 「へえ、そんなことがあったのか」 バルクは、豪華料理をつつきながらエモク酒をちびりちびりとやっている。 「バルクってば、結局今日はずっと寝ていたわけ?」 「まあな、夜にでも入ってくる。露天風呂で酒ってのもいいって聞いたことがあるなあ」 「バルク、飲みすぎては入れるものも入れなくなるぞ」 「わかってるって。アニム、神経痛は?」 「今日は忘れることが出来た。なかなかよいぞ」 「そりゃ、いいな」
宿を後にする。バルクは不服だった。 「どうしたの、バルク?」 「あ、いや。温泉も酒も良かったんだが……」 アニムは、神経痛もよくなりアルバイトの占いも繁盛してほくほくしていた。つまり、バルクとは正反対だった。 「腰が、まだ、ちょっと……」 「うっそー、あれだけ温泉入ったのに?」 「そうなんだよ。不思議なこともあるもんだな」 アニムは、一人ひっそりと思った。 (あの能書き、本当のことしか書いてなかったのか……) バルクの腰痛は、次の宿の温泉で完治することになる。それまで五日ほど微妙な腰痛に悩まされた。
|