気まぐれ日記
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と、思ったら、土曜日は受け付けていなかった。よくある話。
べグゼッドは父親と二、三言話しをして部屋から出てきた。五分も話してていないだろう。そして部屋に戻り便箋を取り出して、新聞社宛に手紙を書く。何回か読み直した後、封筒に入れる。そして、もう一通手紙を書いた。別の新聞社だ。こちらは正規といってもいいほど真面目な新聞社だった。それをカシスに頼んで郵便屋に届けてもらう。 数日後、呼び出されたライスキーはにやにやとして城にやってきた。しかし、もう一人の新聞記者がいることに首をひねる。 二人は、城の謁見間ではなく、直接応接間に通された。普通の応接間である。貴族の屋敷の方が贅沢ではないかと思うほど、シンプルなものだった。 「まずは、ライスキーさんって言っていたな。いろいろ書いてくれて礼を言う。おかげで犯人探しという楽しい暇つぶしができた」 しっかり初対面のライスキーに向かって言った。 「そりゃどうも、一応名乗っとくぜ。俺はライスキーだ。お目にかかれて光栄だぜ、王子様」 べグゼッドは次に、もう一人の記者に挨拶する。 「こんな茶番に協力していただいてありがとうございます。内容は手紙に書いたとおりです。よろしくお願いします、ブレングさん」 「ええ、僕は構いません。それに、お会いできて光栄です」 ライスキーとブレングは同じ記者であるが対照的だった。ライスキーは髪もぼさぼさで服も小汚い。ブレンドはどこもかしこもきっちりしている。書くことの内容でここまで違うのかとべグゼッドは見比べていた。見比べながら、二人にソファーを勧めた。自分も座る。 「で、ライスキーさん。あんたにお願いすることは、得意のゴシップで俺を犯人に仕立ててくれ」 「はあ?」 これにはライスキーも驚く。ブレンドは手紙で内容を知っているのか何も言わない。ただ、くすくすと笑っていた。 「そして、本当の犯人をおびき寄せる」 「それが狙いか。そしてこいつは後日に本当のことを書く、か」 「その通り。やっぱり一部始終を見ていたほうが書きやすいだろ」 「見かけによらず王子様は大胆だな」 「でも、驚きました。ご自分を使っての狂言をやらせるなんて」 「せいぜい、真犯人を悔しがらせるような書き方をしてくれ」 「あーあ、役に立たねえゴシップ紙を役立たせようなんて、なんて王子様だ。でも、面白そうだな。もし真犯人を暴いたら書いていいか」 「もちろん、構わない。まあ、迷惑なのはやめてくれ」
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