気まぐれ日記
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卒業シーズン中、妹は来月専門学校生となる。 去年六月からずうっと家にいついていたのだからどうしようもない妹だが、いなくなると静かになりすぎる。 今時期、こんな思いをしている家は結構あるだろうな。
彼女はその都市を見て、呆然とした。 「ここは、どこなのよ」 ニホンコク……もとい日本国は、世界でも小さな島国だったはずだが、実際は天を貫くかごとくのビルが立ち並んだ大都市だった。写真で見たニューヨークだかという国よりは狭そうだが、劣ってはいない。夜なのにその都市は光り輝いていた。 ともかく、と彼女は考えた。 これから、どうやってこの世界に溶け込むか。やっぱり家庭の中に飛び込むのが一番いい。彼女は都市の中に入っていった。が、彼女の探す家らしい家はなかった。彼女と同年代の少女が同じ服を着て何人かで歩いているのはよく見かける。同年代の少年、やっぱり同じような形の服を着た中年男性、若い人もいる。酔っ払って歩いて危なっかしい人、かと思えば隠れるように座っているボロを来た人たち。彼女は見るだけで疲れて公園のベンチに座った。ため息を一つつく。 「君、こんな時間に何をしているのかな?」 紺色の服を着た男が彼女に話しかけた。彼女はすぐに思い出した。この人は警察官という職業で、いわゆる警備兵や道案内人などの仕事を行っている。ならば、自分の行きたいところも教えてくれるのではないか、と警官に尋ねてみた。 「すいません。家があるところに行きたいのだけど」 「君は、迷子かい」 「迷子じゃないわ。場所がわからないだけ。なんていえばいいのかな、ジュウタクガイ? そう住宅街よ、そこに行きたいの」 「この辺の住宅街っていったら、この道を右に曲がってずっと行ったところだよ。そこまで行ったら帰れるのかい」 「うん、ありがとうございました。警察官さん」 警察官さん? 警官はあまり聞きなれない言葉を不審に思ったが、夜道には気をつけるように彼女に伝えた。
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