気まぐれ日記
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2005年03月08日(火) 残念! 

 実は、まるちゃん(東洋水産)の焼きそば弁当は、北海道でしか売っていなかった。塩だけじゃないのよ、ギター侍。
 妹が、東京に行ったとき聞いてきた話だが、売ってなかったことに驚いた。そして、別のカップ焼きそば(不味いらしい)のCMでも登場する彼は、「おいしい顔ができませんから」と無表情でそのやきそばを食べているらしい。

 
 一年が経った。彼の母はこの日が来ないことを祈っていたが、月日は無情に過ぎ去った。彼を引き渡さなければならない前日、国の唯一の魔女が彼女を訪れた。その魔女は、魔女であっても城に預けられることなく、そのまま自分の森で暮らしていたという魔女である。その魔女の森は、女王や従者を寄せ付けずにいた。ただ、たまに森から出て来てふらりと街の様子を見て帰っていく、変わり者だった。
 「こんにちは」
 その魔女は、そう挨拶した。
 「あなたは……魔女レスティですか」
 この魔女と接することは、女王陛下から禁じられていた。何故なら。女王の思い通りにならないからだ。
 「心配することはないよ、気配は十二分に消したからね」
 と、言ってレスティは家の中に入っていった。
 「あ、あの……」
 気配を消したからと言っても母は戸惑った。
 「どうぞ、お構いなく。私は助言しに来ただけだからね。あんたの坊やはどこ?」
 ゆりかごの中で眠る赤ん坊を見つけ、魔女は微笑んだ。しわくちゃな顔にさらにしわがよった。
 「おお、めんこい坊やだこと」
 節くれたの指で彼の頬をつついた。
 「こんなめんこい坊やをあの強欲に渡さなければならないなんて、お気の毒に」
 「……」
 母は黙った。この子が女王に預けられないのなら自分はどうなっても構わない。しかし、彼女の他の者たちが、どんな仕打ちをされるのかわからなかった。自分たちはどうなってもいい、と夫の両親、自分の両親や身内は言ってくれたが、そうはいかなかった。誰もが、女王の恐ろしさを知っているからだ。
 「でも、この子を渡さなければあの傲慢は何をするかわからないからね。いいことを教えてやるよ」
 「なんですか。それで、この子を渡さなくてすむのですか?」
 「いいや、この子が必ずここへ帰ってくるおまじないさ。だから真面目にやることだよ。まあ、おまじない自体は簡単さ。この子に名前をつけてやるのさ」
 「名前をですか、でもそれは……」
 女王が、魔女に名前をつけることがきまりだった。
 「それを押し通すのさ。なーにアイツだって適当につけているだけなんだ。構いやしない。後生だと言って粘ったら折れるよ」
 「なんて、名前をつければ……」
 「願いを込めてつければなんでも」
 「わかりました」
 「わたしはこれで。幸運を祈ってるよ」
 魔女は、そのままくるりときびすを返すと、家の出口まで向かう。
 「あの、ありがとうございます」
 その魔女は、振り向かずに家を出て、森へ帰っていった。


草うららか |MAIL

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