気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年01月30日(日) まだまだ

 内容は未設定なんですが、かなり前に、「間抜けな探偵と間抜けな組織の間抜けなハードボイルド」を思いついたといいましたが、それを最初に思いついた設定を変えてやりたいと思います。(ああ、ややこしい)
 で、すずめの卵ほど小さなハードボイルドということで、タイトル(仮称)が「すずめのゆで卵」。なんだかほのぼのしてますね。絵本のタイトルみたいです。


 息子の通知表? 見ない方がマシだ。
 彼はそう思った。どおせ、運動会だろうと。運動会って言うのは、「いちにいいちにい」つまり、一か二しかないってことだ。
 柘植拓馬はタバコを吸い吐いた。わっかを作るのが得意で自然とそれが出来る。小さい頃の息子はそれを見て喜んだのをわっかを見るたび思い出す。
 彼は、探偵事務所(興信所ともいう)を構え、探偵を行い、事件を解決している。もちろん、めったにない。いや、あったことはない。ほとんどは浮気調査の依頼である。まれに、犬や猫を探している。だから、拓馬の家計はほとんど妻である道子がパートでまかなっていた。それでも道子は拓馬にベタぼれなんで文句もなくこの家庭を切り盛りしている。今、この事務所があるのは道子のおかげだといっても過言ではない。
 「あら、あなた。あの子は美術だけはいいのよ」
 通知表を放り出す拓馬に道子はおっとりと言った。見た目は若いが拓馬より年上である。
 「美術?」
 その理由は、こうだ。探偵たるもの偽者と本物の区別はつけなければならない。なので、小さい頃から美術館やら博物館やらによく連れて行った。その結果、審美眼がつき美的センスも養った。だが、美術品が盗まれたりしてその能力を使ったことは一度もない。
 「とにかく、俺はあいつがどんな悪い成績だろうと叱りはせん」
 「まあ、そうですけどね」
 「あいつは、探偵に向いている」


草うららか |MAIL

My追加