気まぐれ日記
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の日記が見れるのは、なかなかいいです。 一日だけでは、どう話が進んだのかわからないときがあるので。
閉じたまぶたから光を感じた。朝だった。 あの、おばさんの家だと気づいたのは少し経ってからだった。額に冷たいタオルが乗せられている。 「おや、気づいたのかい?」 あのおばさんが部屋に入ってきた。 「あんた、昨日一日熱でうなされていたんだよ」 「俺が?」 「そうよ。何か食べるかい?」 「……お願いします」 それほど腹は空いていなかったが、ブロードはそう返事した。頬に刺すように冷たい風が当たる。 「ずいぶん、寒いんだな」 「ああ、そうか。あんたにはわからないか」 おばさんは、戸を開けた。戸を開けてすぐ縁側になっていて庭があるのだが、そこは白い光に包まれていた。 「雪だよ」 「雪……」 ブロードは納得した。 「通りで、寒いと思った」 おばさんは何か作ってくると、台所に向かった。ブロードは起きてからずうっと気になっていた背中の異物に手を伸ばした。 「……」 ショートソードだった。起き上がって、縁側で庭を見た。廊下が冷たく足を冷やす。雪は朝の日差しに反射してきらきらと光っている。 あれは、夢じゃなかったのか? ポケットを探ると、紙切れが出て来た。あの紙幣ではなかったが何か書いてある。 『さあ 思い出せ』 急に、ブロードは走り出した。台所へ。おばさんは、お粥を作っていた。 「どうしたんだい?」 「もう、いい。そんな芝居はいいんだ」 「急に何を言い出すんだい?」 「だから、いいんだって。俺が悪かった。気づかないで、ごめん」 「……」 「俺を助けてくれて、ありがとう」 「……気づくのが、遅かったね。あんたを見つけた時は驚いたけど、やっと帰ってこれたね」 おばさんの姿が変わっていく。そして、周りの景色も。 「ただいま……。そしてお帰り、エーデル」
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