気まぐれ日記
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大掃除の季節。 整理整頓、片付け。もっとも苦手だ。 何故なら、物が捨てられないから。 いつまでも手元におきたいという気持ち。いつか値打ちがつくんじゃないかという気持ち……。が、実際時がたって値打ちがつくようなものはもってないかも……。やっぱり本などは素直にブックオフにもっていこうっと。
アプリの威勢の良い声でアニムは目覚めた。しかし、彼女が起こしたかった人物はまだ寝ている。 「ブロード君、いつまで寝てるのよ! もう日はとっくに昇ってるわよ。起きなさい!」 毛布をひっぺがえし、肩をぐらぐらと揺らす。そこまでしてやっとブロードは目覚めた。 「おはよ、アプリさん」 「もう、さっさと出発するわよ。朝ごはんは馬車を動かしてからね」 「はいはい」 彼は立ち上がって伸びをした。そして、アニムが起きていることに気づく。アニムは自分が妙な感覚に捕らわれる気がした。 「おい、あんた。大丈夫だったか?」 「……まあ、なんとかな」 アニムの知るブロードではない。この男は、妖精主だとわかった。彼はブロードの弟(同じ名なのだ)で、どういういきさつがあったのか今は妖精主として存在している。アニムは妖精主である彼に会ったことがあるが、それだけで、他のことはわからない。妖精主も人間であったことを思えていないのだ。 「結構衰弱してたから、びっくりしたぜ。治癒魔法も効くかどうかわからなかったしよ」 「治癒魔法……だと?」 アニムの知る限り、治癒魔法を扱う人間は過去にもいない。それだけ稀な能力だと教えられたことがある。 ブロードはアニムをじっと見る。アニムはなぜか緊張した。 「あんた、エルフだよな?」 「そうだが……」 「それにしては人間の感情が入り混じっているなって思って」 「人間に育てられたようなものだからのう」 「魔法、使えるか?」 「いや、魔術なら」 「やっぱり」 「やっぱりって、なんだ?」 そこで、アプリにまだ出発しないのかとせがまれて、ブロードは御者台に座った。アニムも話の続きがしたくて一緒に御者台に座る。 「感情が多いと魔力は使いにくいんだ。特に人間のはね」 「では、お主はどうやって使っておるのだ?」 そこに、アプリがサンドウィッチを差し出した。 「はい、ブロード君」 「ありがと、アプリさん」 「どうぞ、アニム君も」 「すまんのう」 「今日までに食べないと、明日からはもう干し肉とか乾パンとかカタパンとかばかりだかね」 「そうだね」 「もう、ちゃんと今のうち味わってよね」 アプリが引っ込もうとすると、ブロードは呼び止めた。 「あ、アプリさん。なんか飲み物」 「はい、ミルク。これも今日までよ」 アプリは二人に瓶に入ったミルクを差し出した。
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