気まぐれ日記
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次のことをなにも考えてないです。ゼデューの番なんですが、何も考えちゃいない。本当。
ゼデューの章
ゼデューは、門の前にいた。 忘れもしないあの神殿の前にいた。 「これは……」 神殿の門が開いた。 「これはこれは、我々の同胞ですな。こんな雨の中、巡礼ですかな? せめて雨がやむまで中にお入りください」 確かに雨は降っていた。どうやら、この僧は彼のことを知らないらしい。 「すいません、では」 その言葉に甘え、ゼデューは教会の中に入った。間違いなく、彼が出て行った神殿だった。 「今、神殿主に話をしてきますので、ここでお待ちください」 しばらくして、神殿主が現れたが彼の知らない男だった。ふと、時間障害を受けていることに気づいた彼は、この神殿主が、過去の人であるか未来の人であるか、はたまた別世界の人なのかを考えた。 「旅は長いのですか?」 「ええ、今の年月を忘れるくらい。今、何年ですか?」 年を聞くと、彼が生まれたころの年だった。少し、ほっとした。この神殿に彼を知るものはいないからだ。 「よかったら今日はお泊りださい。部屋と食事くらいだせますから」 「ありがとうございます」 彼は、見知った神殿を丁寧に案内されて、それから部屋に通された。神殿とは同胞の者に優しい。それは彼も十分に知っているし、そうだった。
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