気まぐれ日記
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気づけば、十二月も五日目。どたばたしているうちに年が明けるのね。早いわ〜。
アニムが何とか起き上がる頃には、男たちはばたばたと倒れていた。全部バルクがやったのだ。 「ひっさしぶり見た。バルクのその剣」 「ふー、俺だってこんな疲れるのたくさんだ」 手下全員を地に伏せ、村長だけが残っている。 「あ、あなたは一体……」 「おめえさんのいうウォンテッダーだ。そうそう命もやられねえ」 「もう一度言う。孫のために山のドラゴンは目を失ったんだ。感謝するんだな」 「さ、アニム行こうぜ」 「ああ」 村から出ようとして、村長に呼び止められる。 「そうは行きません。おとといの朝、何を食べたかご存知ですか?」 「それなら心配ないだろう。ドラゴンがご馳走してくれたのは、毒消しの効果のあるものばかりだった」 アニムはそう言って、笑った。 しばらくして、もとの道が見えてきた。バルクがアニムとあった場所だった。 「どうやら、バルク。お別れのようだ」 バルクがそう言われて、初めて気づいた。身体が透け始めていた。 「多分、自分の存在しない時間には長くいられないのだろうな」 「ああ、しゃあないな」 「さびしくなるな」 「だけどよ、俺の孫とかいんだろ?」 「まあ、まだ生まれたばかりだがな……」 「今度はそいつらと一緒に行けばいいだろ。俺がちゃんと遺言残しといてやる……」 「ありがとう、バルク。頼んだ」 バルクが、消えていった。アニムはしばらくそこから離れなかった。
バルクの章 了
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