気まぐれ日記
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それを語ると長くなるんで、省略。やりたいのに出来ない人方にも申し訳ないので、今度落ち着いたら語ります。(と、いってもネタばれしないような程度で)
ドアの向こうから、昨夜の老人と思われる男が入ってきた。後ろには若い男と中年の男、両者とも鋭い目つきをして老人に従っている。老人の方は、にこにことしていて、好意的な態度をしていた。 「お、お主らか! なんの集団知らんが、人に思いっきり毒性の強い睡眠草のいぶしたのを嗅がせてこんな真似をしておるのは!」 「お前さんは人でなく、エルフようですが」 老人がにこやかな顔を崩さず言い返した。 「そんな話はいい、お主らの用件など知らん! 小生は行く!」 「エルフとは身の程知らずですね。まあ、いいでしょう。昨夜嗅がせたのは確かに睡眠草ですが、毒性はしっかり抜いてますのでご安心ください」 「やり方が気に入らん」 「ここは、先に申したとおり、隠れ家なのです。どうか、ご了承ください」 アニムは納得いかなかったが、バルクは用件を聞いた。 「そちらの方は、お話を聞いてくださるのですか。お若いの」 老人にとっては、お若い、だろうが彼は少し引きつった。バルクは、若いというには結構な年であるし、髪も白髪交じりである。その昔、病気を治すためと飲んだ薬の影響なのだが、そのおかげで実際の年よりも更に老けて見える。 老人は、彼らを食堂へ通した。朝食を食べながら話をしようというのである。バルクは横目でアニムを見た。彼は渋々とそれに従った。 朝食というには豪華な食事が並べてあった。さすがにアルコール類はなかったが。 「ご遠慮なさらず、お召し上がりください」 と、老人は言って手をつけない。 「最初にあんたから食べないのか?」 と、アニム。 「最初にお客が手をつけるのが礼儀です。毒など入っておりません」 だから、老人はパンを一つ手にとって口に入れた。パンはテーブルの中央のバスケットの中に入っているし、他の料理は大皿に盛っていて、取り分ける形だった。毒の入れようがない。 「これが、我々の習慣なのです」 と、老人はにこやかに答えた。
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