気まぐれ日記
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頭痛いし、眠いし、だるいしでなんもやりたくないわけさ。だから、とっとと書きますわ。
翌朝、オーフがまだ寝ている間にアンは家を出た。いろいろな買い物を済ませてから家に戻ろうとする。帰り際、噂を聞いた。町の教会が動かないので国の教会が視察が来たらしい。 アンは急いで家に帰った。嫌な予感がする。家の近くまで戻ると火が放たれていた。 「アン、逃げろ!」 オーフがアンの腕を掴んだ。そして、森に入るように促す。 「すまん、火の回りが速くて手の打ちようがなかった」 「オーフ……」 彼が無事だったのは良かった。しかし、アンは悔しさで一杯だった。 「アン、逃げないとあいつらが……」 「どうして」 アンが泣き始める。 「どうして、あたしがこんな目にっ!」 わっと泣き出したアンとそれを抱きかかえるオーフの前に男たちが囲む。 「魔女は排除されるべきだ。公開処刑が出来ないのは残念だが」 「今ここで殺そう」 「神の名の元に」 男たちが口々に言う。えらそうなことを言っているが、結局はアンを体よく殺す話だった。 「お前ら、本当に人間か? そんなひでえのは魔族だけで十分だろ?」 「悪魔が何を言う? お前もこの魔女と一緒に葬ってやる」 棒がアンに振り下ろされた。それも二、三人がいっせいに。アンをかばうように抱いていたオーフもそれを受けた。 (このままじゃ、アンは……) 悪魔は殴られたところで死にはしない。人間であるアンは、打ち所が悪ければ死んでしまうし、助かっても後遺症が残るらしい。 「ちっくしょー!」 オーフは思いっきり羽を広げた。自分でも何故そうしたのか分からなかったのだが。飛んで逃げようにも打ち落とされてしまうと思っていたのだが。目の前が急に明るくなる。そして、 ドーンッ! 雷が落ちた。何が起こったのか、オーフには分からなかった。回りの男たちがざわざわしている。 「て、天使か……!」 「天使様が……!」 「ああ、本当に神の使いだったらお前たちに天罰とやらを与えるだろうな」 アンは気を失ってるらしい。たいした怪我はなさそうだ。ふと、足元を見ると白い羽根が二、三枚落ちていた。首をひねる。本当に天使でもやってきたのか、と。 「さてと、お前ら。とっとと帰れ。二度とアンに手を出すな。あと、あの家もちゃんと元通りにしろ」 「わかりました。すべては御心のままに」 「はあ?」 「だからお許しください、天使様」 「主は我々をおためしにしなったのでございますね」 「はあ?」 男たちがすごすごと帰ってゆく。 「のちほど大工を呼んで家を作らせますので」 「ああ……」 オーフはやっと気づいた。足元に落ちていた羽根が自分のものであることに。 「あー、ちゃんと血は受け継いでんだな……」
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