気まぐれ日記
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2004年09月26日(日) 早めに終わらせて

 書きはじめってことで、日曜でも続き書きます。(ネタがないから)


 翌日、酒場を訪れた。そこは異様な風景が広がっていた。
 「な、なんじゃ、こりゃ!」
 昨日の騒動がそのまま固まっていた。誰かが誰かを押しのけ、踏みつけ、我先に争う様子。悲鳴を上げているようなウェイトレスのおばさん。騒動に目を丸くした店主。それらが、一つの作品のように固まっている。
 「時間が流れていない」
 ルイがきっぱりと言った。
 「こんなこと……。時妖精とか時女神にしか出来ないんだけど……それにしてもこんな長くは止めていないわ」
 「じゃあ、どうなっておるのだ?」
 「とにかく、戻して……」
 「それ、無理」
 と、店の奥から声がした。三人が顔を見合わせた。
 「よ、おひさ」
 「ブロードじゃねえか」
 「久しぶりだのう」
 「元気そうね」
 短い言葉で挨拶を済ませ、すぐに本題に入る。
 「で、無理って言うのは?」
 「おいおい、せっかくの再会なのに、そっけねえの」
 「そういう場合じゃないでしょ?」
 ブロードはしぶしぶと説明する。説明と言うほどではない。彼も原因まではわからないからだ。
 「ここまで来る時に、妖精に好かれたんだ」
 彼には妖精を魅了させる能力がある。すべての妖精がそうなると言うわけではないが、彼を好いた妖精が彼に着いてくるという。そんな能力を持つものを、妖精使いという。
 「時妖精だったんだ。これが。イプル」
 呼ばれて出てきたのは、少女の姿をした妖精だった。きちんとした着物のような服を着ているて、おかっぱ頭をしている。
 「あら、かわいい」
 「お呼びですか? マスター」
 「皆に挨拶してくれ」
 「はーい、イプルです。よろしくお願いします」
 「じゃ、また、呼ぶから」
 「うん、じゃあねマスター」
 イプルが消えていく。
 「つまり、時妖精では戻せないことなのだな」
 「そういうこった」
 「だから、ここは女神じゃねえと無理なのか?」
 「でも、女神だったらこんなのすぐ直すと思うんだけど……」
 それが、されない理由はすぐに分かった。そこに、説明するものが現れたからだ。
 「お久しぶりです。皆さん」
 「やっぱり、おめえがこういうそう異常取締り係なんだろ? そのわりに遅いじゃねえか」
 魔王はブロードの言うことを無視して、続ける。
 「時女神が誘拐されました。そのため、時間による異常が発生しています。運命神と話し合った結果、その時間の被害をすべてあなた方にぶつけることにしました」
 魔王はこの言いづらいことを早口で言った。
 「どういうことだ、魔王?」
 ブロードが抗議する。無理もない。被害は自分たちにかかるのだから。
 「あなた方が適任だと、言うことです。ここはもう影響があるのでどうしようもないですけど」
 「具体的に何が起こるのだ? 時間が止まるほかに?」
 と、アニム。
 「時間の進行、逆行、またはパラレルワールドに飛ばされるとか。いろいろあります」
 「わかった。して、報酬は?」
 「考えておきます。悪いようにしません」
 「おしっ」
 「いいのかよ、アニム? それほど財布の中身がまずいのか?」
 「まずい」
 バルクの問いにアニムは即答した。
 「了承ありがとうございます。それにしても、あなたたちは運がいいです。この中にいたら一緒に止まっていましたね」
 「止まってたほうが良かったかもな」
 と、バルクは止まった騒動の様子を横目で見る。
 「それと、あなた方のほかにもその被害を受けてくれる方々がいます。僕たちはなるべく早く、時女神を助けますので」
 と、言って魔王は消えた。


草うららか |MAIL

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