気まぐれ日記
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2004年09月17日(金) んーと……

 美紗は、「美沙」にしたかった。本家と同じって言うのはなんだから、と。でも、本家を「美沙」と思っていたので、同じ「美紗」になりました。
 今日の「金スマ」にて、特集やっていたから。

 「私が望むのはエネルギーよ、女王様。わが社のすべてのドールに妖精を入れて頂戴」
 と、社長は言った。美紗が、信じられないと言う顔をしている。
 「そんなことでいいの?」
 女王は笑った。あくまでもその笑顔は上品だった。
 「分かりました。幸いここは妖精たちが多いし、すぐにできるわ」
 「そう、それは運がいいわ」
 「お約束はできますか?」
 「分かりました。その方の安全は確保しましょう」
 「では、あなたが、望むままに」
 その言葉の後に、女王が引っ込んだように見えた。少なくとも美紗には。夏目がゆっくりと横に倒れる。
 「夏目さん!」
 美紗が彼女を受け止めた。眠っているようだ。
 「お母様、女王との約束、守ってくださいね」
 「ええ、また必要になるまでね」
 「そんな……」
 そのとき、館内放送が響いた。
 『社長! 大変です! ドールが……うわあ!』
 何が起こったのかわからず美紗が母の顔を見た。母も、何が起こったのか把握しきれず、うろたえている。
 「何があったっていうの?」
 社長は、部屋を飛び出した。廊下には、たくさんのドールがひしめき合っている。
 すべて、同じ顔をのドールが!
 「お母様、これはどういうこと?」
 ドールは、同じ顔のものは作られない。似ているものは確かにあるが、「双子」などという設定がない限り、全く同じ顔のものは作られない。それが、各社の暗黙のルールである。
 「ごめんなさい、美紗……」
 「やっぱり、こんなことしていたのね」
 そのドールたちが、社長を見て笑い、同じ方向へ去っていく。
 「あなたたち、どこへ行くの?」
 ドールはくすくすと笑って、エレベーターに乗っていく。美紗はエレベーターに一緒に乗り込み、一階まで下がった。
 一階もドールでいっぱいだった。ロビーで受付嬢が、恐怖で顔を引きつらせている。みんな、出口に向かっている。
 「さようなら」
 「さようなら」
 「さようなら」
 「さようなら……」
 玄関を出たドールたちは、一様にそう言って、出て行った。
 すべてのドールが去るまで、美紗には長い時間だったが、実際は短い時間だった。


草うららか |MAIL

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