気まぐれ日記
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題名に対して、「ないよ」 たまに、そういう気持ちになります。
「じゃあ、今夜九時に校門前に集合」 「……良介」 綾名はいつものことだと割り切り、ラーメン屋に向かった。
何を、どうすれば話は広まるのか? メンバーは大いに増えていた。 貴乃が、連れて来たのは同じクラスの、野田晴仁と中野冬季。 「部長、吸血鬼が見たいっていったんでつれてきました!」 「オッケー」 「え、吸血鬼? フランケンシュタインじゃねえの!」 「……やめれ、冬季。今更」 夏季と秋季は、自分の兄、中野春季と兄の同級生、岡崎秀介の二人。 「岡崎君、吸血鬼は若い男が好きみたいだからつれてきた」 「保護者にもなるよ」 「つーか、人んちの兄貴までつれてくるなよ」 可奈がポツリと言う。 「中野四兄弟がそろったわね……」 その言葉に、綾名がぞくりとする。 中野四兄弟。田学にその名を知らぬ者はいない。春夏秋冬。兄弟は凶大……。 出所不明な言葉が綾名の頭を飛び交った。 「今日は、出るかもしれないわ」 と、可奈は続けてポツリ。全員が黙った。 家が古びた洋館で、こうもりが巣食っていて、魔女で使い魔を使っていると言う噂がある彼女。本人は噂と負けず劣らずである。 「まさか、オカマじゃないだろうなあ」 と、晴仁。彼は、取り憑かれやすい。しかも、オカマの睡魔だったりオカマのマイナス思考だったり。そのせいか、本人も女装癖に悩まされることがあった。 「その線も、ないわけじゃなさそうね」 晴仁を見て可奈は言った。 「でも、私はあなたを守るわ」 「? 俺?」 秀介に向かって可奈は言った。 「一番、狙われやすそう」 「その、自信はある……」 良介の兄、秀介は高校生の時振られて以来、孤独を愛する大学生なのだが、変なものに好かれやすい体質で、怪しげなファンクラブ集団にストーカーされるなどの被害を受けている。 「まあ、そん時は俺も守ってやるわ」 「お前に守られるくらいなら、全身の血吸われて死ぬわい」 と、春季。中野家の長男である。その昔はプレイボーイで数え切れないほどの女をとっかえひっかえしていたのだが、今は男色の道をつっぱしっている。彼に何が起こったのかは謎だが、その相手は秀介である。先に書いたとおり、彼は、変なものに好かれやすい。 「兄貴、撃沈ー」 と、中野家、末っ子の冬季。スポーツ万能選手。そのためどこの部にも属さず、助っ人として借り出されている。普段は晴仁となぜか一緒にいる。今回も、誘われたので来たというものだ。 「そういうわけで、今夜は出そうだ、という、折り紙つきだ。期待して行こう」 良介はうれしそうに言って、現場へ向かった。
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