気まぐれ日記
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友人の結婚式があり、初めて行く土地に。名物は何か、と人に聞いたが「特にない」らしい。確かにその土地の名物を聞いたことがない。まあ、お菓子くらいはあると思うけど……。ちなみに道内なんですが、片道五時間かかります。(JRで)
翌朝、眼を覚ました彼はすぐに王都に向かおうと思った。しかし、それは出来なくなった。 村のはずれで子供たちが騒いでいる。子供といっても皆、十六、七歳くらいの少年ばかり。皆、簡易なレザーアーマーなどつけている。 「約束どおり、行ってもらうぜ」 中でもひときわ目立つ少年が気の弱そうな少年に言った。 「俺たちは家で待っているからな」 別の少年が言う。 「でも、これは本物だよ。行く必要なんかないじゃないか!」 「俺たちの分もとって来いって言ってんだ。それでなかったらそりゃ、偽もんだろ、一度行ってきたんなら平気だろ」 「そんなの自分で取りに行けばいいだろ。もう、やだよ。あんな怖いとこ」 「行けって行ってんだろ!」 「でなかったら、お前、ずうっと掃除当番だ」 「横暴だよ! それ」 少年たちは聞かず、弱虫ヴィニーなどとはやしたて、去って行った。 残された少年はため息をついた。 彼は、話しかけてみることにした。 「おはよう」 まずは、挨拶からだと思い声がける。少年は知らない旅の男に挨拶され、どぎまぎしながら、おはようございますと言った。 「今のは?」 「ああ、あいつら、ドラゴンのうろこが欲しいんだ」 「うろこ……なんでまた?」 「昨日、偶然拾ったんだよ。落ちていたんだけど……」 少年は話を大きくして自慢したらしい。ドラゴンの近くまで行って拾ってきたと。 「でも、確かにあの山にはドラゴンが住んでいるんだ。その……ドラゴンの巣のそばには行かなかったけど」 それで、あの目立つ少年にもう一度とって来いと言われたらしい。 「今更、偶然落ちてたって言えないし……」 「それで、それはどんなのだ?」 「これ……」 光沢のある真っ赤なうろこが少年の手に乗っていた。 「ああ、それルヴィアのだ」 歩いているため感覚がなかったが、そういえばここはルヴィアが住む山だということを思い出した。 「へえっ? ファイアードラゴンのだよ?」 この少年のためにはならないが、ルヴィアに会っておくのも悪くない。この少年に少しだけ協力しようと彼は思った。 「私と一緒にそこに行かないか?」 「何言ってんだよ? 相手はファイアードラゴンだよ。一瞬で骨すら残らないって……」 「それは、心配することはない。私が盾になる」 「ちょっと、正気かよ、おじさん?」 「正気だ。そのかわり今後、そんな嘘はつくな」 「でも……」 「一生掃除当番をするつもりか?」 当番という単語はよく知らない。どこを掃除するのかも知らないが、そう尋ねると、少年は渋い顔を作って悩んだ。 「なら決まりだ。私はセルヴェス。お前は?」 「……ヴィヌウィス=ガーター」 戸惑いながらも少年は答えた。 「ヴィヌ……?」 「ヴィニーでいいよ。言いづらい名前だし。親もそう呼んでる」 「そうか、では行くか」
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