気まぐれ日記
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先週までラジオドラマでやっていた、伊坂幸太郎著の小説。妹に買ってきてもらって読んだ。面白かった。(すいません、ここではどう表現してよいか分かりませんから、一番単純な言葉で表します) 日本が鎖国をといてからも鎖国し続けた島。そこの住人は皆変わり者ばかりで、嘘しか言わない画家、殺人を許された男……中でも田圃に立っている案山子は未来を知ることが出来てしゃべります。そして、島には「この島には欠けているものがあり外から欠けているものをおいていく」という言い伝えがある。ほら、気になってきたでしょ? 他作品にて微妙にリンクしているというので、ぜひ他の作品も読んでみたいです。
ブロードは昨日さんざん人々に尋ねたが誰も答えなかった。それにはそんな理由があったのかと思った。 「ご馳走様でした」 「お粗末様」 空になった食器を下げて女将は奥へと消えていく。もう少し情報が欲しいところだが、噂になると呪いが降りかかるのだからこれ以上は望めない。 「せめて、どこら辺にあるのか……知りたいなあ」 ブロードは席から立ち上がる。そのまま宿から出た。 呪われた剣はこの世にごまんとあるが、今回の剣はまた特別だった。何がなんでも手に入れなければならない。 その剣は確かにこの村にあると聞いたがそれ以上はわからない。話題になると呪われる。 「あーあ……」 ともかく村中を回ろうと彼は歩く。歩いたところで見つかりはしないのだが、何もしないよりは落ち着く。 「おい、ぼーず!」 坊主とは俺のことか?、と思ったので顔だけで声がするほうを振り向いた。畑の真ん中で畑仕事をやっている中年だった。一緒に息子だろうか、若い青年もいる。 「旅のもんだろ、ぼーず」 「ええ」 「なんか、売ってくれよ。商人なんだろ!」 「はあ、まあ」 彼は、あいまいに答える。 「商売する気があるのかよ」 「今、宿に荷物置いているんです。それに俺は剣売りですよ」 「けん売り?」 「剣とか、ナイフとか……」 「ぼーず、物騒なもの売ってんだな」 「ええ、まあ」 「まあ興味がないわけじゃない。今晩、宿を訪ねるぜ」 「どうも」 ブロードは少し頭を下げて、また歩き出した。
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