気まぐれ日記
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2004年04月14日(水) ぼくドラ

 の、創刊号入手! 地元では、一週間もしないうちに売り切れたようで、増版待ちだったんですが、ついに手に入れました。二号からはおいてあるんですけどね。三号まででやめときます。
 今日は、バルクの日記。ただし、若かれしころのバルクですが。(笑)

 兄弟の中で一番、身体の弱かった俺が旅に出る時、親父は止めに入った。だが、ビアソーイダ王族には無駄だった。何しろ、そういう血筋である。
 「大丈夫だって。体の方は……もう五年も風邪一つ引いてないぜ」
 「うむう……」
 親父は苦い顔をして見送った。で、手紙を預けた。
 「それを、フォーランズのグオン殿に渡せ。いいものを貸してくれるだろう」
 「いいもの?」
 フォーランズは悪いところではないが、グオンはいけ好かない奴だ。なぜなら、女性至上(すぎる)主義で、男なんぞどうでもいい扱いをしてくる。そんな奴がいいものを果たして貸してくれるんだろうか。
 
 「ヒーガルか? 珍しい。ついにビアソーイダの血が動いたのか?」
 「ああ、まあな。お前の言うとおりだ。お前だけだぜ、病弱な俺にもいつか旅に出たきりになるって」
 グオンは親父の手紙に目を通して渋い顔を作った。
 「少し待ってろ」
 グオンが部屋を出て行った。それからどのくらい経っただろうか? 一振りの剣を渡した。
 「なんだよ、これ?」
 「ティママンの剣。信じる信じないは別だ」
 ティママン……伝説の英雄とも言われるその剣は、普通の剣にも見えるほど、シンプルだった。ただ、柄に宝石が一つついているだけの剣。
 「まさか……」
 「本物だ。試してみろ」
 確か、思ったものだけが斬れるんだよな。
 グオンにその剣を振るった。グオンの後ろにあった花瓶が予想通り二つにきれいに割れる。グオンは、全くの無傷だ。
 「この花瓶は女王のものなのだが……」
 「俺から誤っておくぜ」
 「やはり使うことが出来るか」
 「どういうことだ?」
 「言わん方がいいだろう。さて、用は済んだ。どこへでも言ってしまえ」
 「相変わらずだよな。一晩くらい泊めれ」
 次の日、それまで知らなかった世界に身を投じることになる俺に、グオンは旅に必要なものを書き留めてくれた。
 「お前がこんなことするとは思っても見なかった」
 「そうだ。自分でやって気分が悪い。さっさといけ」
 「ああ、じゃあな。グオン」
 グオンは振り向きもせずに奥へ引っ込んでいった。 
 
 

 


草うららか |MAIL

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