気まぐれ日記
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うちの妹が、進学のため都会の学校へ行きます。草も7年前、同じことをしましたが、ね。不肖な妹ですが門出を祝ってやってください。(笑)
「なんでわかったの?」 声色がすぐに変わる。女の声のようだった。 「……カシスはね、足音を立てるんだよ。それに、途中で抜けるってことも出来ないんだ。夜も寝れなくなるらしいからね。だから、帰るなんてありえない。そして、剣がないよ。いつも肌身離さずもっているものだからね」 たぶん、重かったと思われる。 「うまく変装したつもりだったんだろうけど、残念だな」 カシスが、シルバーに剣を向けて立っている。 「ううっ、そんな……」 「ナエスタ、よく知っている人間に変装しても無駄だってわかっただろ」 「……べグゼッド?」 「やっぱり、そうか」 カシスが目を向けたが、無視する。 シルバー……彼女は中央広場で会った、少女だ。 「これで、成功したらおじいちゃんから免除がもらえるのに……」 「免除?」 「怪盗になるための試練なの。ちなみにおじいちゃんはここの女王様のキスが試練。王族がらみの盗みが、怪盗を名乗る免除。これで失敗したらシルバーは二度と名乗れないの」 ナエスタは泣き出してしまった。カシスも俺も途方にくれた。騒がしさにグオンが覗きに来た。それを好都合として、手短に説明した。 「頼んだよ、グオン。なんとか彼女をなだめてくれ」 「わかった」 女性のためならなんでもするグオンは、あっさりとうなずく。そして、俺の髪を引っつかむとナイフでばっさりと切った。 「今宵の星のような若き怪盗に、これを」 「ふぇ?」 「私はあなたに盗まれました」 「はあ?」 「ですが、私はあなたと行くことが出来ません。ですから代わりにこれを」 と、俺の髪を渡した。 「あの……」 「また、きてください。あなたの挑戦はいつでも私が受けてあげますから」 普通ならプライドが許さないであろう。が、グオンにはそれを超越する美貌と(台詞の)臭さがある。 「じゃあ、これはいただいていきます。今度はうまくやりますからね」 「ええ、お待ちしてます」 ナエスタは窓から軽々と出て行った。
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