気まぐれ日記
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2004年03月12日(金) ゲーム、さくさくと

 さて、はじめますか。て、ゆうか、「何この主人公の名前は?」って感じです。多分適当につけたと思われます。

 ダノは塔の周りに集まる連中を眺めていた。
 「なんでだー! この野郎!」
 「あけろー!」
 「くっそ、あのバカ王どもめ!」
 口が良いと言えないその連中は塔の大きな扉の前で罵声を放つ。
 『この塔の頂上には、楽園がある』
 ダノにはいまいちピンと来なかった。子供の時からこの塔は当たり前のようにあったし、彼にとって世界とはこの世界しかなかった。子供の時は三人の王が仲良く協力し合ってこの世界を守っていた。そして、楽園を目指し夢見るものたちはこの塔を登っていった。今まで入るものはたくさんいたが、戻ってくるものは誰一人いなかった。
 いつしか、王たちがいさかいを起こし始め関係が崩れると、王たちは塔の扉を封印してしまった。それが、現在も続いている。
 「あけて、お願い! あの人が帰って来るかもしれないのに……」
 少し年を取った女が叫んでいる。いつもと同じ光景だった。多分恋人がこの塔を登っていったのだろう。彼女の痛ましい声はこの塔の町の名物にもなっている。
 「北西の城の王……鎧の王の所に行きなさい」
 ダノが振り向いた。すっぽりとローブに包まれた占い師。
 「なんだい、金はねえぜ?」
 「あなたも、塔の中に行くのでしょう? ならば鎧の王に会いなさい」
 「鎧の王? たしかに北西には城はあるけど……」
 「お兄ちゃん?」
 少女がダノに声を掛ける。気丈そうで、少し幼い少女だった。
 「タジュト? なんだ?」
 「なんだ、じゃないよ。誰と話していたの?」
 「ああ、変な占い師と……」
 「いないよ」
 占い師は消えていた。目を離した一瞬でいなくなっていた。
 「あれ? 変だなあ?」
 「それより、またここにきていたの? 塔に入るために? 無駄だって言ったじゃない」
 「いいじゃねえかよ。いつ入れるのかわかんねえし」
 「そーよ。でも、なんでお兄ちゃんは入りたいわけ?」
 タジュトが物心ついてから毎日のように兄に聞いている言葉だった。ダノは一度も答えなかった。ただ妹には、「楽園には興味ない」と言い続けていた。だから、毎日のように聞いていた。「楽園が興味ないのになんで塔に入りたいのか」と。
 「なんでだろうかなあ。そうだ、タジュト。北西の城に行ってみるか?」
 「? なんで?」
 「こうなったら困った時の頼み……もとい占い頼りってな」
  


草うららか |MAIL

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