気まぐれ日記
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友人が勧める本でも探してみる。タイトル忘れた。海外小説だったような。とにかく、「鋼の錬金術師」のアルを彷彿させる一冊らしい。
その広い部屋は、寝室のような部屋だった。壁に家具……箪笥が一つ、鏡台、鏡台の椅子、真ん中に大きなベッドが一つ、背のついた椅子が一つ。天井まで届きそうな窓が二つある。 「あんた、確か総統の……」 「リュレイミアよ」 ルイはティママンのことを知っている。 「お主が、あの伝説の英雄だったとはのう……」 アニムはいまだ信じられんという顔をしている。ティママンはアニムをじっと眺めてから言った。 「エルフ、か。駄目だ不味くて食えん」 「……悪かったのう。お主は何を糧にしておるのだ?」 「ほんのちょっとの魔力だ。極上であればなおいい。エルフの魔力は純粋だが、くせが強いから合わない」 「分からぬ……」 もちろん魔族たちにとっての話であって、アニムには理解できない。少々憤慨したあと、食われるよりはましだと思うことにした。 「それに比べて、こっちのガキはめっちゃくちゃ美味い」 今度はブロードを見て言う。 「俺?」 「そうだ。それと、こっちのおっさんには全く魔力がない」 と、バルクを見る。そして、続ける。 「人間と、エルフと、悪魔と、魔族?……変な組み合わせだな」 「皆に言われてるぜ。で、どうすればここから出られるんだ」 「それは、無理。スノムウェインが出そうと思わない限り、無駄だ」 バルクの問いに、ティママンは淡々と答える。 「さいわいこの空間、時女神の干渉は受けてないから、餓死して死ぬってことはないぜ。よかったな」 「よくねえよ。それに、気になることが、あんだがよ」 「へーなんだろ」 「なんで、おめえ、その剣を持っている?」 「これか?」 ティママンが腰に差している大振りの剣の柄には、ビアソーイダ王族の家紋が彫られていた。
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