気まぐれ日記
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こんなに続けてのせるということは、よっぽどここにのせるネタがないか、よっぽど小説が面白かった、ということです。 ライトジーンの遺産。一言言えば、表紙が残念です。(誰に描けとはいわないけど)惑わされず(中の文章はすばらしいので惑わされることはないと思います)読んでくださいな。このように文が書けたらなあ、と思います。
その町は凍りついていた。アルマスの都と比べるせいだろうか、人はまばらで、活気というものがない。町の人々はただ、日々をすごしているようだった。自動的に動いているようにも見えた。 「はあ……」 アニムはため息をついた。あまりにも活気がないため何もやる気がないようだった。 「バルク、とにかく今夜の宿だ」 探すとすぐ今夜の宿は決まった。値段も安いし部屋もきちんとしているようだ。でも、やはり中の活気はない。 「いらっしゃい」 宿屋の主人は言った。疲れたような声で。その先、こちらから、人数、部屋数、泊まる日数、食事の有無を言わなければ進まなかった。 「なんて店なの?」 ルイが憤慨した。もっともこのくらいならばケーキの一つで治りそうだ。 「スノムウェイン、か?」 と、バルク。剣をちらっと見る。 「この町、例の魔力がない」 ブロードが辺りを見回した。 「今まで、どこの街道であろうが村だろうが森だろうが魔力はあったんだ。その魔力がない」 「やはり、ここにスノムウェインの分身があるのかのう」 「だろうな」 「じゃあ、さっさと探しに行きましょ。今のうちに……」 ルイがぎくりとする。ブロードは部屋のソファーを見つめたまま動かない。バルクが剣の柄を握ったまま離さない。 「相変わらず、お前たちは感がいい」 スノムウェインだった。しかし、その姿は透けている。 「なんだ、その姿は?」 「移行中なんだ。私の分身への」 「移行中?」 「そうだ。言っておくが今の私に何をしても無駄だ。それに分身を見つけることも不可能だな」 お前たちがここに来るのはわかっていた、とも。 「まあ、こちらもお前たちをどうこうすることはできないしな。また少しおとなしくするといい。ちょうど馬鹿な魔族も捕まったことだし退屈はせんだろう」 床に穴が開いた。ぽっかりと。この部屋は宿の二階のはずだが、その穴は深く真っ暗である。当然その上にいた四人はその穴に落ちていった。穴がふさがり元の床に戻る。 床が戻ったその時、別の魔族が現れた。 「遅かった……」 別段、大したことなさそうにその魔族はつぶやいた。セアレはスノムウェインを見たが、もういなかった。
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