気まぐれ日記
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仕事場の。うちはケーキ地獄と化する。ケーキ魔の妹がいるから。
「魔族なりたてってわけだ。じゃあ先輩として消して差し上げよう」 「うるせー、馬鹿」 その魔族の腕を引っつかむ。そのまま、思いついたことをやってみた。 「ふうん、魔族って便利だな。魔力がこうやって吸えるんだ」 ブロードは笑うことなく言う。 「や、やめろ。放せ」 腕を放した。放した時にはその魔族は弱っていた。 「情けをかけたって思うなよ。俺はあんたなんかどうでもいいんだ。とりあえず、消えてくれ」 その魔族は全部言い終わる前に消えた。冷たい地下に残ったのは、冷たいカルミアと冷えた自分だった。 「カルミア……あんたは、多分自分が死んだことすらわからないんだろうな。何も知らずに、な」 それが幸いなのか、不幸なのか、彼にはわからない。
一件のことをフォーランズ国が、イーリスが全部把握した。神殿は一時混乱状態になったが、すぐに臨時の神殿主を就任させることで一応、落ち着きを保っている。 そんな中、重要参考人でもあるブロードは郊外の野原で花摘みをしていた。誰も彼と口を聞こうとしなかったし、彼も誰とも口を聞かなかった。ただ、ルイは黙って一緒に花を摘んでいた。 「カルミアはね、花が好きなんだ……」 彼女は独り言を言った。持てるだけたくさんの花を摘んで帰り、棺に入れた。彼女は国の共同墓地に収められることになった。 「ごめん、もう少し」 イーリスがブロードに言った。もう少し、聞くことがある、と言いたいようで、ブロードはそれにうなずいた。
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