気まぐれ日記
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ブラス組曲「ドラゴンクエスト」 サミュエル・ピラフィアンという方が編曲、フレデリック・フェネルという方が指揮をしてらっしゃる、言ってみれば、海外版「ドラゴンクエスト」。ブラスのためか、スローテンポになってます。こんなのが出ているとは、知らなかった。
手をカルミアの肩に置き、ブロードは彼女を突き飛ばした。彼女は、なんの抵抗もなくぐったりと床に崩れた。 (なんだったんだ? 今の) ブロードは自由になった自分を見る。透けてはいない。ある考えに思いついた時、彼は不機嫌にその名を呼んだ。 「おい、カルストラ!」 「はい、なんでしょう」 「早すぎだ! ずっと見てたな」 現れた魔王は、おずおずしながらうなずいた。 「まあ、いい。これはどういうことだ?」 「……魔族になっちゃった、みたいです」 小さく小声で言った。しかし、声は良く響いた。 「誰が?」 「もちろん、あなたが」 「なんで?」 「まだ、わかりません」 「調べて来い!」 「はい!」 魔王は慌てて消えた。 「こ、これは。カルミア!」 ヴィデスが様子を見に来たらしい。ブロードはその前にカルミアを抱きかかえた。もう魔力を感じない。例の魔力も自分が吸い取ってしまった。 「これが、結果かよ……」 冷たくなっていく彼女に暖を与えながらブロードは、ヴィデスに言った。 「もう、彼女は目覚めない。何も知らずに、どう死んだかわからずに死んだんだ。いや、死んでいたんだ」 「カルミア、そんな、せっかくの……」 「せっかくの? なんだ?」 「せっかくここまでうまく育てたのに……」 「うまく? あんた、まだ何か隠してるな?」 ヴィデスは、にやりとした。姿が変わる。若い男の姿になる。 「あんた、魔族だったってことか?」 「そう、その娘が魔力を吸い続けてためる。それがたまったころが喰い時だ。それも今日で満タンになるはずなのに、お前は……」 「そうか、奇遇だな。俺も魔族だ」 「そんなはずはないだろう。お前は人間だ。でなければあんな薬など効くはずがない」 「それがな、たった今、魔族になっちまったのよ」 ブロードはこれまでにないほどつまらなそうに言った。
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