気まぐれ日記
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2003年12月17日(水) ファンロードが復活しました

 今日(地方なんで)、発売しました。どういうわけか、1、2月号と合併してますが。一時はどうなることやらって思ったけれど。9年は読みつづけている雑誌なんでないとさびしいですね。

 さて、そこには貪欲に知識を求めた魔物、『本の主』が眠っていた。結局ルイの知識まで無理やり食らったその蜘蛛は、満足そうに腹を見せて寝ている。
 「イーリス、もういいか?」
 グオンが聞いた。ぬらしたタオルを頭に載せていたが、彼はそれをのけた。周りにはアニムもブロードもバルクも転がっている。あの蜘蛛の犠牲者だった。
 「うん、もう大丈夫」
 「まったく遠慮を知らん奴だ」
 グオンは横目で蜘蛛を見る。
 「では、聞くか。何があった?」

 イーリスのたどたどしい話では、要領を得ることは難儀だった。だからまとめるとこのようになる。
 イーリスが神殿主ヴィデスに呼ばれ、神殿へ向かった。話とは、蘇生魔法についてだった。彼は首をひねるしかない。
 「しかし、イーリス様。その昔、王族はそれを行ったとされています」
 蘇生……死んだ人間を生き返らせるなんて、ばかげたことをやった先祖がいるとは、彼は首を振った。
 「知らない」
 「そうですか? だが、彼はそうだ、と言っています」
 「彼?」
 「ビアソーイダに眠っていた魔物です」
 のそり、とそれは現れた。三十センチくらいの蜘蛛がゆっくりとこちらに向かってくる。
 「蜘蛛……」
 「知らないと言うのであれば、仕方ないですね。彼を使って、記憶をよみがえらせましょう」
 「魔物……。神殿主であるあんたが、蘇生魔法だの、魔物だのって、どういうことだ」
 「主、構わないから、彼を食ってしまいなさい。そして教えてあげなさい」
 「ワカッタ。ソウデナクテモ、ウマソウナチシキモッテル」
 蜘蛛はイーリスに近づいた。彼は操られた。いや、幻覚を見せられたのかもしれない。その幻覚は、目の前に面白そうな本がおかれている、そんな誘惑に似ている。だから『本の主』が体に入っていっても、拒めなかった。
 その後イーリスにあまり記憶がない。
 「結局、蘇生魔法は人間には使えない。魔力がないから」
 神殿主に、最後にそう言ったことだけは覚えている。体が主に合わなかったためか、主が体に合わなかったためか、彼には自分がどう歩いて帰ってきたのかわからない。そして、気づいたら帰ってきていて、丸々とした巨大蜘蛛がひたすら知識を求めていたのだ。


草うららか |MAIL

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