気まぐれ日記
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2003年12月16日(火) ふと、思い返す

 途中で別なものを書くわけでなく、ただひたすら「ウォンテッダー」を書いて、四ヶ月……! いや、短い時も雑談の時もありましたが、こんなに長くなるとは思いませんでした。まだまだ続きますね、これは……。年末年始はなんか違うのでも考えようかね……。

 その夜、イーリスはぼんやりと帰ってきた。どうやって帰ってこれたのかと思うくらいに、心そこにあらずな表情で帰ってきた。
 あまり帰ってこないので、グオンはバルクたちに探すように頼んでいた、ところに彼は現れた。
 「どうした? イーリス」
 グオンが顔色を変えずにイーリスに聞いた。彼は何も言わずに倒れた。さすがにグオンは駆け寄って抱きかかえた。
 「おい、大事なことだ。何があった?」
 イーリスがうつろな目をグオンに向けた。
 「あの時のアンデッドか、久しいな」
 「……誰だ?」
 憑き物だ、とアニムは思った。バルクは動かない。それを見ると危険はなさそうだ。 妖精、魔族、悪魔に天使。人間も幽霊となることができれば人間に取り憑くことが可能だ。
 「そうか、あれから何年になる? 千年か?」
 「まさか、本の主か?」
 「この体は、よくない。合わない。出る」
 イーリスから何かが抜けでた。
 「げっ」
 ブロードがうめいた。巨大な蜘蛛がそこにいた。さすがに気持ち悪いらしい。バルクも顔を引きつらせている。
 蜘蛛が抜けるとイーリスが跳ねるように起き上がる。首を振って、その蜘蛛を見て唖然とした。
 「大きくなってる」
 「当然だ。奴は知識を食って大きくなる魔物だからな」
 「オマエノカラダ、ダメダ。イヅライ」
 「嫌われたな、お前」
 イーリスに向かって言う。心外だと言わんばかりの表情をイーリスはする。
 「デモ、チシキハウマイ。ソコノエルフ!」
 蜘蛛はアニムに向かった。
 「オマエノチシキモクワセロ」
 「ちょっと頭痛がするが、害はない。食わせてやれ」
 「う、なんかいやだのう……」
 アニムが渋々蜘蛛に向き直った。
 「で、イーリス。何があった?」
 「うん、でも頭がごちゃごちゃで……」
 「だろうな。主の知識はお前に伝わっているからな。少し整頓してろ」
 「おい、グオン。これはなんなんだ?」
 バルクが聞いた。やっつけてもいいのか、を聞いている。
 「ビアソーイダ地下にいる『本の主』だ。腹をすかせてでてきたんだろ。あまり害はない」
 「ハンブン、アタリ」
 「どういうお知り合い?」
 と、ルイ。
 「オオ、アクママデイルノカ。オマエノモクワエロ」
 「やだ、こないでよ」
 「ナマイキナコムスメダ」
 ルイがアニムを見ると頭を押さえて椅子にもたれていた。頭痛はちょっとどころではないらしい。蜘蛛はルイを諦めると、今度はブロードの前に来る。
 「なんだよ?」
 「オマエ、オモシロイチシキモッテル。クワセロ」
 『本の主』はよほど腹をすかせているらしい。その夜は貪欲に知識を求めた。 


草うららか |MAIL

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