気まぐれ日記
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2003年11月27日(木) さっさとやりますか

 レトはまだいやいやしている。が、家に帰るためには仕方ない。先にクレンム行きが出発するので、バルクたちはレトとリトを見送った。
 「これをやろう。ないよりはましだ」
 アニムが紙に包んだ薬を渡した。強力な酔い止めの薬。
 「酔いが酷い場合に一粒噛み砕くといい。ただし、症状が軽い場合や飲みすぎたりせぬように」
 「わかった」
 すでに青ざめているレトはうなずいた。それで受け取ったのはリトだった。
 「頼むな」
 「うん。ありがと」
 「じゃあ、気をつけてな」
 「じゃあね、リト」
 「うん、お姉ちゃんもおにいちゃんたちも。ありがと。本当にありがと」
 リトは船に乗り込むと手を振った。レトも一礼して軽く手を振る。
 「さて、俺たちも行こうぜ」
 バルクが振り向くと、ビアソーイダ兵がいた。
 「なんだあ?」
 「国王から、手紙です」
 兵士は、あわてて言った。そして、手紙を渡すと、忙しいからと言ってすぐに去ってしまった。


草うららか |MAIL

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