気まぐれ日記
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2003年11月24日(月) 銃を持つ美少女

 って、いないなあ。草の小説には。でも銃をもつ王子様ならいるわ。
 って、なんの話をしているのやら……。

 バルクは目的に向かい、剣を突きつけた。
 「こういう反応をされると思っていた」
 突き出された剣をつまんで避ける。バルクは剣を収めた。
 「ったく、甘やかすのもいい加減にしろ」
 「しかし、フレクアだけだ。この城にとどまってくれているのは……。俺の子なんか、早いのは十歳で旅立ってしまった」
 「それは兄貴の育て方に問題がある。ぜったいに」
 「それは、冗談として」
 「勝手に冗談にするな。ともかく、フレクアにはきちんと剣術を仕込んでやれ。あいつにはそれが必要だ」
 「わかった」
 「それと、あんな重い剣ももたせるな。ヘネシーと違うんだ」
 「ああ」
 「それと……」
 「まだ何かあるのか?」
 「もし、フレクアが旅に出たいといったら、喜んで出してやれ」
 「……」
 バルクはため息をついた。子供を手放したい親はいない。国王には厳しい注文だろう。
 「わかった。そうする」
 「わるいな、無理言って」
 「そうだな、お前も早く嫁さんもらえよ」
 「そのうちな」
 バルクはそこから去ろうとした。が、国王が呼び止める。
 「そうだ、明日また出るんだろう。今夜は馳走だ」
 「気を使わせて悪いな」
 「気にするな。たまにしかないことだ」
 「そういえば、フレクアより下の兄弟は? 確かいただろ」
 「ああ、今遊びに行っている。コンファイアのパドライ兄貴のところにな」
 「へえ、そのうち俺も行ってみるかな」
 「おう、喜ぶぜ。きっと」
 国王が笑った。
   


草うららか |MAIL

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