気まぐれ日記
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マジでいろいろあり大変で楽しい一日でした。もう、一日の終わりまでありました。(笑)
「ちょっと、待った」 アニムの値段が決まる前、待ったを掛ける声が飛び込んだ。ブロードである。ザックが驚いた顔をした。 「どうやって出てきた?」 「俺が、じょっぺんも開けられねえ男だと思ってるのか? それよりも、そのエルフより俺のほうが価値あるぜ。なんせ六百年以上も前の魔法使いだからな」 ブロードはそう言って笑った。 「どこに言っていたかと思えば……」 アニムも笑った。そして、すでにバルクたちが入り込んでいる。 「ウォンテッダーか……」 「お主、立派なターゲットだ。悪いがやらせてもらう」 「手はちゃんと打っている」 「ああ、どうせ魔族の一人でも手なづけてるんだろ」 「その通りだ」 ザックが指を鳴らす。 「呼んだか?」 床からぬっと現れる魔族。特に驚きはしない。逃げるのは客のみだった。そんな客たちもルイの魔力によって骨抜きにされてしまう。 「ちょっと強すぎたかな?」 「ルイちゃん、それ、どんな魔法?」 「わかりやすく言うと、色仕掛け」 「なーる」 ブロードは納得する。そのとき、壁がぶち破れた。リトが蹴りを入れたようだ。 「なっ!」 突然のことで驚くブロードをよそに、兄妹は再会を喜んだ。 「リト!」 「お兄ちゃん!」 「お前、においを追ってここに入ってきたんだな」 「うん。お兄ちゃんのにおいがしたから、ここを破ればあえると思ったの」 「あんた、壁だぜ?」 「俺ら獣人だぜ、特に俺たちの足は瞬発力があるからこれくらい軽い」 「さいですか」 レトの説明に、またも彼は納得した。 「それよりも、あの二人、どうすんだ?」 「大丈夫でしょ。たいした魔族じゃないから」 と、ルイ。客を一箇所に集めながら説明する。 「凄腕ウォンテッダーだし」 バルクはまだ剣を抜いていない。アニムは魔術用の何もかかれていないカードを手にしている。 「どう見ても、三流だな」 「そうだのう」 「でもよ、こんなところで魔族にお目にかかるとは」 「賞金は期待しても良いと言うことだ」 魔族は、捕獲することでかなりの大金になる。賞金稼ぎのウォンテッダーは魔族をやれと言われるが、そのためである。ただし、魔族とやり合える「なにか」があればの話だが。
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