気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2003年11月16日(日) 今日は

 マジでいろいろあり大変で楽しい一日でした。もう、一日の終わりまでありました。(笑)

 「ちょっと、待った」
 アニムの値段が決まる前、待ったを掛ける声が飛び込んだ。ブロードである。ザックが驚いた顔をした。
 「どうやって出てきた?」
 「俺が、じょっぺんも開けられねえ男だと思ってるのか? それよりも、そのエルフより俺のほうが価値あるぜ。なんせ六百年以上も前の魔法使いだからな」
 ブロードはそう言って笑った。
 「どこに言っていたかと思えば……」
 アニムも笑った。そして、すでにバルクたちが入り込んでいる。
 「ウォンテッダーか……」
 「お主、立派なターゲットだ。悪いがやらせてもらう」
 「手はちゃんと打っている」
 「ああ、どうせ魔族の一人でも手なづけてるんだろ」
 「その通りだ」
 ザックが指を鳴らす。
 「呼んだか?」
 床からぬっと現れる魔族。特に驚きはしない。逃げるのは客のみだった。そんな客たちもルイの魔力によって骨抜きにされてしまう。
 「ちょっと強すぎたかな?」
 「ルイちゃん、それ、どんな魔法?」
 「わかりやすく言うと、色仕掛け」
 「なーる」
 ブロードは納得する。そのとき、壁がぶち破れた。リトが蹴りを入れたようだ。
 「なっ!」
 突然のことで驚くブロードをよそに、兄妹は再会を喜んだ。
 「リト!」
 「お兄ちゃん!」
 「お前、においを追ってここに入ってきたんだな」
 「うん。お兄ちゃんのにおいがしたから、ここを破ればあえると思ったの」
 「あんた、壁だぜ?」
 「俺ら獣人だぜ、特に俺たちの足は瞬発力があるからこれくらい軽い」
 「さいですか」
 レトの説明に、またも彼は納得した。
 「それよりも、あの二人、どうすんだ?」
 「大丈夫でしょ。たいした魔族じゃないから」
 と、ルイ。客を一箇所に集めながら説明する。
 「凄腕ウォンテッダーだし」
 バルクはまだ剣を抜いていない。アニムは魔術用の何もかかれていないカードを手にしている。
 「どう見ても、三流だな」
 「そうだのう」
 「でもよ、こんなところで魔族にお目にかかるとは」
 「賞金は期待しても良いと言うことだ」
 魔族は、捕獲することでかなりの大金になる。賞金稼ぎのウォンテッダーは魔族をやれと言われるが、そのためである。ただし、魔族とやり合える「なにか」があればの話だが。


草うららか |MAIL

My追加