気まぐれ日記
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そうくるか! やられたぜ、大統領! って感じ。友人から聞いたのですが、マトリックスはすごいそうです。まだ最初のしか見てない私にはわかりませんが。
玄関に回ったブロードは、呼び鈴を鳴らした。 「どちら様でしょう?」 メイドが現れる。青白い顔をした女だった。 「あんさ、エルフ捕まえたんだけど、かってくんねえ?」 「はあ……」 「あんたのご主人様と話がしたんだ」 「わかりました。少々お待ちください」 メイドが屋敷の奥へ消える。そして数分後、戻ってきた。 「どうぞ、お入りください。だんな様のもとへ案内させていただきます」 ブロードを中へ通した。客間まで明かりはメイドの手にしたランプのみだった。 「こちらでお待ちください。すぐだんな様が来られます」 メイドはそう言って去った。二、三分後、だんな様とやらは現れた。ザック=ルハーンである。 「ほう、若いのにエルフを捕まえたと?」 「ああ、もう見事だぜ」 袋を開ける。アニムがおとなしく入っている。 「ああ、悪いもん飲ませたわけじゃねえよ。暴れるから少しおとなしくさせただけだ」 ザックは首を傾げたが、納得したようだった。ともかく男のエルフだったのでそんなことはどうでもよかったようだ。 「で、何故。我がもとに?」 「噂で、あんたのとこでオークションやるって聞いたからだ。もしかしたら、こんなのも買ってくれるじゃないかってね」 「ほう。では、君も参加するか?」 「いいのか?」 「構わん。競り値の半分を君に払おう。なに、半分でもかなりの額だ」 「わかった」 アニムは袋に戻した。ただし口は緩めておいた。 「これは、どうする?」 「商品を置く部屋がある。そこに案内しよう」 万事うまくやった、ブロードは思った。しかし袋を手放したら、彼は地下室に閉じ込められてしまった。 「どうなってんだよ、これ」 「いや、私は信用ならん者は招待しないんだ。何事もなかったらオークション後に出してあげよう」 「ちっ、最初からそういうつもりだったんだな」 「悪く思わんでくれたまえ」 ザックは笑いながら去ってしまった。
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