気まぐれ日記
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なんか、今更なんですが、すごい番組ですね。まず、子供番組じゃないです。ちょっと設定を変えれば、昼メロか夜10時にやるドラマになりますよ、あれ。やたら男女の愛憎劇があり、今まさにお家騒動の真っ最中で幼馴染の陰謀が炸裂。子供へのメッセージは、「希望を捨てずにいきましょう」くらいしか(かなり、寛大に見積もっても)見つからないです。もう、毎週、どっきどきです。(笑)
夜、七時。ザック=ルハーン邸の裏庭にて。 「なんで。おめえがいるんだ?」 声を抑えてバルクが聞いた。 「それがな、ここに例の魔力があるんだと」 ブロードがつまらなそうに言った。 「むう、あんまり人数がいても見つかりやすいからのう。お主は少し離れてくれるか?」 「やだ。暗いとこはやだ」 「棺桶で寝ていたくせに」 拒否してブロードは庭にとどまる。アニムは、しかたがないとまた外の様子を伺った。 「おっ、そうだ。俺らは乗り込むか?」 「乗り込む?」 「あんた、十分珍しいエルフだろ。だから俺が競売人になるから」 「餌になれ、か?」 「運よきゃ、そこの獣人の妹にでも会えるだろ?」 「よしやろうではないか? タイミングはバルクに任せる」 「おい、アニム……」 「そっちには、お主もいるし、ルイもいる。大丈夫だろ」 アニムが大きな袋を出して中に入る。ブロードが担ぐと、玄関へ回った。 「さて、こっちは見物といこうか?」 ルイとレトがうなずいた。 「アニム、大丈夫かしら」 「奴より、ブロードのほうが心配だ。あんなことを言い出すくらいだ、なんかたくらんでるに違いない」 「うーん。そうね、ありうる」 「でも、こっちを売り出すことはないだろ。匂いでわかるよ」 と、レト。 「そりゃそうだが、あいつの場合、めちゃくちゃにしかねない」 バルクは、そう言って、今後悔した。
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