気まぐれ日記
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2003年11月12日(水) 明日のナージャ

 なんか、今更なんですが、すごい番組ですね。まず、子供番組じゃないです。ちょっと設定を変えれば、昼メロか夜10時にやるドラマになりますよ、あれ。やたら男女の愛憎劇があり、今まさにお家騒動の真っ最中で幼馴染の陰謀が炸裂。子供へのメッセージは、「希望を捨てずにいきましょう」くらいしか(かなり、寛大に見積もっても)見つからないです。もう、毎週、どっきどきです。(笑)

 夜、七時。ザック=ルハーン邸の裏庭にて。
 「なんで。おめえがいるんだ?」
 声を抑えてバルクが聞いた。
 「それがな、ここに例の魔力があるんだと」
 ブロードがつまらなそうに言った。
 「むう、あんまり人数がいても見つかりやすいからのう。お主は少し離れてくれるか?」
 「やだ。暗いとこはやだ」
 「棺桶で寝ていたくせに」
 拒否してブロードは庭にとどまる。アニムは、しかたがないとまた外の様子を伺った。
 「おっ、そうだ。俺らは乗り込むか?」
 「乗り込む?」
 「あんた、十分珍しいエルフだろ。だから俺が競売人になるから」
 「餌になれ、か?」
 「運よきゃ、そこの獣人の妹にでも会えるだろ?」
 「よしやろうではないか? タイミングはバルクに任せる」
 「おい、アニム……」
 「そっちには、お主もいるし、ルイもいる。大丈夫だろ」
 アニムが大きな袋を出して中に入る。ブロードが担ぐと、玄関へ回った。 「さて、こっちは見物といこうか?」
 ルイとレトがうなずいた。
 「アニム、大丈夫かしら」
 「奴より、ブロードのほうが心配だ。あんなことを言い出すくらいだ、なんかたくらんでるに違いない」
 「うーん。そうね、ありうる」
 「でも、こっちを売り出すことはないだろ。匂いでわかるよ」
 と、レト。
 「そりゃそうだが、あいつの場合、めちゃくちゃにしかねない」
 バルクは、そう言って、今後悔した。
 


草うららか |MAIL

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