気まぐれ日記
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地元で、イケメン(?)たちが「行くぞ!」とかいって、選挙に行くというCMがあるんです。使命感に燃えた若者って感じで。若者に選挙を促すCMですが、最初見たとき、何事と思いました。彼らはどこに行くんだろうって。
図書館は薄暗いから、ランプが貸し出されている。広くはないが、本はたくさんあり、きちんと整頓されている。 「へえ、なかなかじゃねえか」 ブロードが一冊本をとる。背に「歴史書1」と書かれていた。ぱらぱらとめくる。 「俺はどうするかな」 「お前、本なんか読むのか?」 「失礼な奴だな。俺はこれでもがきのころは結構読んでいたんだ。お前の持っているその本だって全部読んだぜ」 「ふええ」 厚みのある本を彼は棚に戻した。 「ねえ、バルク。私についての本ってある?」 「悪魔族についての本か? どうだろうなあ」 バルクは貸し出し係に聞いてみた。 「それなら右の一番奥を探してください」 薄暗い図書館の更に暗い右の奥へランプを持って行った。古い本が並ぶ中に、「悪魔書」とかろうじて背表紙の字が読める本をルイは見つけた。 「あったあった」 彼女はそれを手にした。 「読むんなら借りていくといいぜ」 「うん」 「お前は? ブロード」 「俺、あんまり本は読まないけど、官能小説があれば……」 「嫉妬に狂う女とその男の末路を書いた話なら知ってるぜ」 「遠慮しとく」 冗談を互いに言っている間、ルイは手続きをしようとした。が、すぐにバルクに助けを求めた。 「どうしよう、年齢を書いたらバカにするなって言われちゃった」 千二十一歳を書かれてある。悪魔なので人間と同じ時間をすごしているわけではないので当たり前である。バルクは係に耳打ちして、結局手続きはバルクが名前だけを書いて終わった。 「ありがと、バルク」 「なんで、そんな本借りるんだ?」 「人間が昔、私たちをどう解釈していたのか興味があるの」 「ふうん、昔、俺の住んでいたところには妖精くらいしかいなかったから、よくわかんねえけど」 と、ブロード。 部屋に着いたとき、アニムは起きていた。 「なにをしておったのだ? そろそろ食事の時間だそうだ」 フレクアもそこで待っていた。 「さ、叔父様。準備ができましたので、行きましょ」 戻ってきた三人は急に空腹を感じた。
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