「1118」 携帯電話が普及してからは外出中、よくそれの時計を見るようになった。 時間が知りたい時以外にも、なんとはなしに見てしまうのである。 僕の携帯の時計は数字が四つ並んでいるごく普通の表示方式のものだ。 四つ数字が並ぶということから考えると、誕生日もそれに当たる。 例えば3月13日生まれの人は0313。 11月18日生まれの人は1118。
ついさっきも携帯電話のディスプレイを見た。 すると1118という文字の並びが目に入った。 そうすると決まって他の数字の並びを見た時よりも過剰に反応してしまう。 僕の誕生日は11月18日である。 そしてこう思う。 「偶然だ。」 こういうことは何度かある。 しかしそれは本当は偶然でもなんでもないのだと思う。 さっきも言ったように日常的に四つの数字の並びを見る機会は多いのである。 その中でたまたま11時18分を見た時につい自分の誕生日を連想するだけなのだ。 時刻表示としての数字の並びが何パターンに及ぶのかはわからないが、その中で1118を見る可能性が低いとしても、ただその並びには強烈な印象があるだけということだ。 過去に覚えのある数字の並びというのは印象的な分、よく見るような錯覚に落ちるのである。 如何に人が記憶に左右されて生きているか、ということが言える。
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