井ノ本的
 written by 井ノ本R
 
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2003年11月29日(土) ウォッチャー気質でごめん

井ノ本の部屋は暖房がないので寒いです。
風邪引いちゃったよ!怒号
近況はさておき

ウォッチャーって言うんですかね。
ついついアイタタなものとか「あーあ…」っていうものをチェックしてしまう癖があります。
若い子の自分語り系日記サイトとか。
映画サイトとか音楽サイトとかコスメサイトとかそういうのはふつうに参考にします。
そういうテーマありきのサイトじゃなくて「自分を表現したい」系つうのかなー、俺の俺による俺のための俺トークが日々炸裂しているやつをついつい見てしまう。

おもろいなあ、と思うのが、世界の狭さなんですよね。
若い子っていうのは往々にして視野が狭いと思います。
経験とか知識が圧倒的に足らないぶん、今ある情報だけで判断したがるっていうか。
逆に頭の固い大人ってのは、経験や知識が増えてきたために新しい知識や経験を得たがらなくなるっていうパターンなのでしょうね。
まあ大人はいいとして。
で、まあ、若い子は若いから自分のたらなさとか至らなさとか認めたがらないんですよねー。
なもんだから自分の手持ちの知識で全体を語っちゃおうとする。
結果、まあなんつうか珍妙な世界ができあがるんですよね…
こないだ「テクノのすばらしさとは」と語ってるのを発見して読んでみたらmoveの話ですごい脱力しました。
いっそイケてるなあ
あ、あと文学とはとか周囲のやつらが本を読まなさすぎてくだらないとか書いてて、結局その人の読んだ本が京極夏彦とか。
なんというかすごく肩から力が抜けます。

とかいってるんですが、こういうのをばかにする気はないのです。
こういう話って昔は仲間内でしてたんだろうになあ、と思うのが先つうか。
わたしの学生時代はまだネットとかなかったし、
それこそジャズ喫茶にいりびたってジャズおたくと暑苦しくジャズ論を語るとか、
名画座にいりびたって以下略とか。
そういうところでいかにも学生っぽいトークをかましあってときにはツッコまれたりしていろいろ気付いたり気付かせたりしあってなーんだまだまだ世界って狭いなあと思う出会いがあったりなかったりしてそんな時代もあったねときっと笑って話せるわだから今日はくよくよしないで
みゆきは偉大だ
そうじゃない

わたしがウォッチしてる若い子ってのは、そういう時間の無駄のようでそうでないトーキン’をそのままネットでやっちゃってんだなーと思います。
まあそりゃ思ったことを最後まで思ったようにかけるんだったら書くわな。
でもなんつうかこわいなーとか一方で思うのが、全世界に向けて発信してるって感覚がなさ毛なとこですかねえ。
それこそさっきのテクノでmoveとかね。
本物のテクノマニアとかに見られたら…とかいう感覚がないんだろうな。
なきゃいけないってことはないですが、なんつうかなあ…。
私自身は学生時代に洋楽オタクにペッタペタにやっつけられたりしたおかげでいろいろ学んだなーとか思うんですが、そういう通過儀礼っていうのかなあ、それがないままいっちゃうんだろうか、っていうこわさみたいなのをたまに感じます。
ネットってスルーできますから、「なんだこいつ」って思われても誰も何も言ってくれないっていう。
またはこいつ気にいらねえってんでどっかに晒されたりあらされたりね。
なんだかな、と思います。
なんだかなと思うのの最たるものが、そういう「自己表現」系サイトのひとに限ってツッコまれたりすんのをすごく嫌がりますね。
そういう過剰な反応もまあなまぬるくウォッチしますけど。
繊細なんだったら垂れ流しを世界に開陳しなきゃいいのにな…とか思ってみたり。
いいませんけど。

ネットは便利ですけどなんつうかいいっぱなしかきっぱなしになっちゃうのも一長一短だよなー、ほんと。
すごいとってつけたような無難な結論ですけど、やっぱいくら「場」があるからっつっても、それをうまく利用できるかどうかはその人次第なんですね。
誰でもウェブサイトを持つことはできるけどウェブを使ってなにをするかはその人次第っていうか。

まあでも何歳であってもアレな人はアレなんですけどね。
いっそアイドルになれるくらいに突き抜けてくれればいいんですけどねえ…

井ノ本的は平和な日曜の昼下がりのようなひとときを提供できればいいなあと思いながら更新されていますが(高田純次なみの心なさで)

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