言の葉
DiaryINDEX|past|will
それから毎日彼女はボクの部屋を訪れた 朝起きて大学に行く前に電話がかかってきて 「今日は○時に行くよ」といった感じで 予定を伝えてきたっけ
学校からボクの部屋に直行して 毎日お土産 それはヒマな授業中にルーズ・リーフ一杯に書かれた ボクへの手紙 ヒマな授業への愚痴とボクとしたいことの計画 そして彼女の将来に対する夢 これが毎日びっしりと届いて 一生懸命読むボクの横で 彼女は微笑みながら眺めていたんだ
不思議と一緒に食事した記憶がない いつもボクの部屋でコーヒーのマグカップを 抱えていた姿しか思い出せないんだ
そんな毎日が2週間ほど続くと ボクは何かにイライラしてきた 予備校に一日も行ってない自分に? そしてバイトも何も放りだして ボクの部屋に入り浸る彼女に?
初めてデートして2週間に一日足らないその日 彼女は暗い顔をして部屋に来た
↑ 押すと言葉がかわる投票釦
それから相手に対する愚痴や 自分も一応彼女だから彼を支えなくてはいけないっていう話を ポツリポツリと繰り返す ↑ 押すと言葉がかわる投票釦
ボクは自分のイライラの原因が その時初めてわかった気がした お互いに彼、彼女持ちでありながら 密会する日々
現実を直視しないで 夢を語りあうってことに 強烈な違和感を感じていたんだ ↑ 押すと言葉がかわる投票釦
やっと言葉を振り絞ったボクの頬に 涙が流れていったんだ 何が悲しくて 何がつらいかなんて なにも知らなかった癖に…
7526
My追加
|