矛盾スルニモ程ガアル
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2020年09月22日(火) ずっと変わらずに来たのに、ここに来て変わったこと。2

(続きです)




そんな訳で、お店を出て。


私の帰る路線の駅まで送ってくれて。


泣きそうな私に、「泣くなよ」ってフライング。


「泣いてないもん」って言いながら、私は泣き出して。



A「お前はもう、決めたんだろ。やれるだけやってこい。これで会わないって言ってる訳じゃないんだから」


私「うん……。うん……。(離れがたい)」


A「ほら、もう行くから」


私「うん。わかった。ありがとうね」




そして私は改札へと歩きだして。



絶対に振り返るもんか、と思いながら。





最寄り駅一個手前で降りて、乗り換えをせずに夜道を歩いて帰りました。


私には、「夜道を歩かせたくない」と思ってくれる人も、それを実行に移してくれる人もいないな、と思いながら。


Aさんは、家に帰ったらEちゃんがいるんだな。


私は、一人だな。


Bさんとは、どうなるかは本当に分からないし。


これでやるだけやってBさんとダメだったなら、自分の心に素直になってAさんに行こうと思ってたけど、退路は断たれたな。



Bさんとダメだったら、一人で生きることも覚悟しなくては。


20年か、あるいはそれ以上。



あの約束を支えにして生きていたいけど、幻想だったときのショックが大きいような気がして、怖い。


けど、飲みの席で。泣くなよって言う彼に。


「じゃあ私が、良かったね! 私もBさんと幸せになるねって、心から言ってた方が嬉しい?」


って聞いたら、「全然嬉しくない」って素直に言ってくれた、Aさんに。



どこかで消えない、消せない二人のつながりを信じて。



だけど、Bさんとうまくいったなら、私はBさんと仲が悪くなった以外の理由では、例え約束をしていても「はい、60歳なのでAさんのところに行きます」となるとは思えなくて。


50%くらいの確立でしか、盃の約束を信じられない。



本当に、いつか、二人のタイミングが合って、誰も無理に傷つけずに自然に一緒になることができますように。









そういう風になれば、きっとそれは、運命って呼ぶんだろうな。








そんなことを思いながら、泣きながら夜道を一人、帰りました。





Cさんの、「君は殿堂入り」のトラウマが微妙に自信を無くしますが。


けど本当に、振り返ってみれば。


最初に私がAさんに向き合って欲しいと言った時点では、Aさんはその気にならず。(もしかしたら、私は大人しくAさんのことを待ってると思ってたのかも知れないし、向き合って失うのが怖かったのかも知れないし、たまたまなのかも知れないし、分からないですが)

だけどあの時は私もまだ、恋愛依存バリバリで。

Bさんと色々あって成長した私を見て、「自分もこれじゃいけない」とAさんが思ってくれたのだとしたら、やっぱり私の選択は間違ってなくて。

私の方にちょっかいかけてみたものの一向になびかないから、「こいつ本気だな。俺の方には来ないな」ってAさんが悟ったのも、本当に真実を正確に見抜いていて。

そこで、「口でどうこう言わずやってみよう」と動けたAさんが、本当に凄くて。(私は正直、この人は一生このまま、何にも向き合わない人なのかも、とすら思いかけていた)


だけどやっぱり、だからこそ私が好きになった人で。
私が惚れぬいた人で。



全部なるべくしてなっていて、どうしようもなくて。


だけど一旦別れてしまった道が、また一緒になれるかなんて、本当に誰にもわからないから。



自分の感情を感じた結果。


「私は、Aさんとの何でもない日常を体験しないまま、Aさんと過ごす毎日を知らないまま、人生を終わるかも知れないんだな」


って思ったことが、一番きつかったというか。


泣きながら寝て、3時間で目が覚めたときに、一番最初に思ったことが

「ここは地獄か」

だった。


なんで、世の中で一番好きな男の結婚を見にゃならんねん(エセ関西弁)、と。



まあ、Cさんに振られた時は「良かった、夢だったんだ」と思ったので、それよりは冷静に現実を受け止められているのだろうけど……。




60歳になったら一緒になりたい、と、そこまで思えるような人に出会えることはそうそうなくて。


だけどそれは、40代〜50代の時間は、Aさんとは過ごさないということで。

30代も、一緒に居られた日なんてトータルすれば1ヶ月にも満たないくらいなのに、その私たちの10年を、Eちゃんはこの1ヶ月で越えていて。

勿論、心の交流の深さ、濃密さは違うのだけれども。


それでも、いつかEちゃんが私を超えるかも知れなくて。


人の心は変わるものだということを嫌という程知っているから、本当に辛くなる。



こんな深さを与えられて、また私は成長するのだろう。


それをAさんが望んでいるのだから、甘んじて受ける、けれど。



Bさんにだって、変わらずまっすぐ向かっていくつもり、だけど。





きついものは、きついし。


悲しいものは、悲しい。



わがままとか勝手だとか、そんなのは関係なくて。


自分の感情を全て感じる、その先に、本当に自分がどうしたいかが見えてくるから。


ごまかさない。逃げない。





カラオケで彼が歌ってくれた宇多田ヒカルのTimeが、沁みすぎて、痛い。


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ぼむ [MAIL]