「彼がこれ以上煮え切らない態度をとるなら別れる」 そのような覚悟で彼の家に行った私を待っていたのは、彼の
「別れたい」
という言葉でした。
え、っていうかなんで私がふられてるんですか。
えー、実は最初に、彼と話し合いをしようと彼の家に行った私は彼にこう聞かれたのです。
「以前、僕がぼむのことを嫌いになったなら別れるって言ったよね?」
確かに私は「自分はもう何も言う権利が無い」という彼に「でも、もし私のことを何かの理由で嫌いになるようなことがあれば、それは浮気とは関係ないんだから言っていいよ。嫌いなら別れるから」と言っていました。ですので「?」と思いながらも頷きました。
すると、彼は 「じゃあ、ぼむのことが嫌いになった。嫌いだから、別れてください」 と言ったのです。
この言い方は、まるで全然嫌いになっていないけれどもまだ好きだけれども そう言って別れたい、という感じでした。
もちろん納得のいかない私は「どうして」と詰め寄りました。 すると、彼は根性無しにも嫌いになったというのはそう言わないと自分からは別れを切り出せないからで、本当の理由は違うということを白状しました。
彼が言うには、年末とお正月一緒に過ごしてとても楽しく、 以前に戻ったようだったと。 けれどあまりにも楽しくて逆に「自分はこんなに楽しくていいんだろうか」と思ったのがきっかけで、「いや、それはいけないんだ」と気付いたんだと。 良く考えたのだが、私を傷つけた罪は私を失うことでしか償えないのだと。 今まで自分は私がいいと言ってきたから付き合うという形で甘えてきたが、 それを甘えないようにしたいのだと。 お互いのためなのだと。
だから別れたい、というのでした。
今更何言ってんですかこの人。
告白されてから3ヶ月間付き合ってきて、 今まさにアナタが実家に帰ろうかっていうこの 不安真っ盛りな時期に、なにが お互いのため なんですか。どうして今別れることが私のためになるんですか。
このまま付き合っていけばきっとお互いにとってマイナスになる、だから お互いのために別れるという彼に 私が「どうしてそう思うの」と聞けば、なんと彼が言うことには
「良く分からないんだけど、直感で」。
いやあ、直感でふられた女も世に珍しいんじゃないかと思いますが。
しかし彼は至って真面目なのです。結構自分に変なところで自信がある人なのですが、その辺が今回明らかに裏目に出ています。 自分のその直感を明らかに確信を持って言います。 不思議くん発見です。
そんな思い込みの激しい彼に、私は「それは逃げじゃないか」とか 「私のためなんかじゃちっともない」と言ったのですが彼は受け入れません。
しかし私だってどうしても納得はいかない。 私は「別れない」と踏ん張りました。
っていうかどこまで人のセリフとれば気が済むんでしょうかこの方…。
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