「じゃあ、彼との連絡は、今後一切なし、で」と言った私。 すると、彼女答えていはく。
彼女「……、あ、ハイ」
…何、今の間。
そういえばそんな話もあったわね、と言わんばかりの間。
きょとん、とした感じで気の抜けた返事されてもこっちも困るんですよお嬢ちゃん。
それを聞いた瞬間、私は瞬時にして悟りました。
こいつ懲りてねえ。
全然懲りてねえ。
こいつ口だけだよお母さーん!(どこかに向かって走りながら)
何一番重要な話を思い切り良くお忘れになられてるんでしょうか。 その時私が思ったのは「こいつの反省は一時的なもので、これは時間が経てば勝手に時効だとかなんだとか判断して必ず平然と連絡とってくるタイプだな」ということでした。(後日爽やかに証明されてしまいます)
という訳でそのような女だと悟った私でしたが、「よろしく」と言って その後私だけわあわあ言うのもどうよ、と思い「何かあなたも言いたいことはないですか」と彼女に聞きました。 すると彼を信じてやっていこうと思う、という私の言葉を聞いていた彼女は
「お幸せに」
とのたまい、
私を不幸のどん底に突き落とした張本人からそんな言葉を聞くとは思っていなかった私はとまどいつつ「はい」と答え、最終的にはお互い「ではでは」という感じで電話を切りました。
そんな彼女でしたので不安は残りましたが、 まああれだけの啖呵きったんだし、 彼女もまさか連絡してこないだろう。と信じて、 私は彼女の連絡先を消去しました。
携帯の画面に「K を消去しました」と出たとき、思わず泣いてしまったことが今でも忘れられません。
携帯のアドレスは簡単に消すことができます。 けれど、どんなに泣いても決して過去は消すことはできないのです。
そして、私はその電話のことを彼に報告しました。 そしたらさ。
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