彼が本当のことを言わなかったのは、「一度だけだったから」と 私に許してもらうつもりだったのかと最初は疑いました。 けれど一生懸命冷静に考えて、 告白したら振られることを覚悟していたと言ってましたし、 嘘をつくつもりなら始めから言わないだろうと思い、 いっぱいいっぱいだったという彼の言葉を信じることにしました。
彼は、自分には何を決める権利も無いから、私の言うことに従うと言います。 別れるにしても付き合うにしても。 私は考えました。 そして最終的に彼の話を聞き考えて、私は一度だけ、と許すことにしました。
軽い気持ちでなく相手を好きだと思ってしたということ。 けれどそれは昔の感情でしたことで、今現在彼が非常に反省し悔やんでいること。 そして、私が彼のことをまだ好きだということ。 たくさんのことを考えて、 「あなたをもう一度だけ信じてみる」 「ただし、次にやったら許さないから。二度目は無いよ」 と言いました。 彼は信じられないという瞳で私を見て、泣きながらただただ頷きました。
彼ばかりひどく泣くので泣けずにいた私も、ようやく泣くことができました。 泣きながら、この人ともう一度やっていこう、頑張っていこうと思っていました。
…しかし、人生そんなに涙涙で終われるはずがなかったのです。 落とし穴は一つと思ったら大間違いなのです…。
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