★加納朋子。 『いちばん初めにあった海』

加納朋子「ななつのこ」「いちばん初めにあった海」を読了。
「ななつのこ」感想もどきをほんだなに潜り込ませた。お気に入りに追加、ということ。
そして、もう一冊「いちばん初めにあった海」素直に読めた。
美しい青い海の装丁が、物語そのもののようだ。
そして・・・登場人物と一緒に心の旅をした。

どちらも、とても良かった。
ふわりと包まれる、そんな感じ。
心地よかった・・・・。
「体温がある」このひとの本を、もっと読みたくて図書館で「魔法飛行」を借りてきた。
楽しみ。
2001年05月22日(火)
★太田忠司。  『暗闇への祈り』

「暗闇への祈り」読了。
新米探偵藤森涼子シリーズの長編。
帯にある「ヒューマンミステリー」を地で行く感じだ。家出人や行方不明者を捜す、探偵の普通の仕事は、派手さはなくとも十分に人の心のひだを暴き出す。
前回の短編より、主人公がよく描かれている。
著者が「息遣いを感じる」という表現をしていたが、それは成功していると思う。
2001年05月23日(水)
★倉知淳。 『星降り山荘殺人事件』

これには本当に参った。
見事してやられた・・・という感じだ。
なのに、「うう、やられた!」というだまされる爽快感が、今ひとつ味わえない
のは、ワタシ自身のミステリの読み方によるものだと思う。
ううん、ネタばれせずに書くのは、とても難しい・・・。
この作品は、とても評価が高いときく。
確かにそうだと思う。最後までわからなかったし。
でも・・・ワタシの好みからは、ちょっとはずれているかな。ごめんなさい。
2001年05月25日(金)
★加納朋子。 『魔法飛行』

「ななつのこ」の続編、というか同じ登場人物をメインに、書簡とできごとの
サンドイッチ、という形式も踏襲。
ただ、その手紙の内容は、まったく違った方向を指し示している。

短編が昔キライだった。短くて、主人公の心情にひたるひまもなくやってくる
結末。
好きな短編は星新一だけだったのに・・・最近はたびたび心惹かれる短編が多い。
「ななつのこ」(感想もどきは、ほんだな)もそうだが、この「魔法飛行」も、
短編が集まってさらに大きなひとつの物語になっている、というのがいい。
「ひとつひとつの美しい玉が、最後に糸を通してひとつの首飾りになる」まさに
そんな感じ。
ピースのかけらにちりばめられた「宇宙」「空」「時」(個人的には恐竜も)。
「ななつのこ」とリンクして、ワタシのココロを心地よく揺さぶる。
2001年05月26日(土)
★貴志祐介。 『天使の囀り』

◆1月の読書メモより◆
貴志祐介「天使の囀り」を読んだ。
いちおう、ジャンルはホラーになるらしい。
最近は、ミステリの範疇が広がりすぎていて、その分類は混沌としている。
謎があれば、それはもうミステリと解されるのかもしれない。

「天使の囀り」は、ホスピスに働く精神科医の女性が主人公だが、謎はアマゾン
帰りの彼女の恋人を含む一行が、次々に奇妙な方法で自殺してしまう、という
ものである。
これ以上は、ネタばれになりそう・・・。
まいったのは、これを読み終わったのが夕食前ということ。
「怖く」って、思い切り食欲がなくなってしまった。(このワタシが!)
物語を読むとき、あまり映像的な想像力が働かない方なので、その謎については
本の帯に書かれているほどの衝撃ではなかったが、その他のシーンで決定的に
だめなところがあった。
うううう。
クモは絶対いやだよおおお!
ストーリーは、思った通りの結末を迎えるが、一番ラストでかろうじてココロが
少し救われた。・・・でももう少し救われたかった・・・主人公が切ない。
2001年05月27日(日)
古本屋の日。

久しぶりに、古本屋に行った。
図書館行きが慣れてくると同時に、古本屋行きもちょっと慣れつつある。
本日手に入れた本は、次の通り。
「心とろかすような」宮部みゆき
「ボッコちゃん」「午後の恐竜」星新一
「鯨の啼く海」内田康夫←これは新刊本!
ほかの人に星新一さんを薦めていて、なんか自分でも急に読み返して見たく
なった。
図書館にもあるけれど、まあ、100円ということで。
宮部みゆきさんは大好きな作家で、読んでいない本の方が少ないが、そのウチの
一冊。
「模倣犯」が早くも古本屋に並んでいた。
上巻のみだったが・・・欲しかったけど・・・まだ未読いっぱいあるし・・・
(なーにをごちゃごちゃいっとるんだ!)
2001年05月28日(月)
<名探偵> 狩野俊介。

◆2月の読書メモより◆
感想は真面目に書かないので、「もどき」。
怒濤のように図書館で借りてきた「月光亭事件」「玄武塔事件」(いずれも太田
忠司)読む。
どちらも、だいぶ前の作品で、「狩野俊介」物。
建物に絡むので「館物」に入るのかも。
しかし、ワタシの読み方が、トリックとかあまり詳しく頭に入れずにストーリー
を追うので、ミステリとしての完成度はよくわからない。
トリック自体は、よっぽど奇をてらった物でない限り、あまり関心がないのだ。
どれも似たようなシチュエーションになってしまうし、「そんなん、ほんまに
あるわけないやん!」という秘宝探検エンターテイメント映画ばりのに出くわすと、ひいてしまう。

まあ、そんなことはどーでもよいのだ。
狩野俊介くんが出てくればそれでいいのだ。
やっぱ、純粋なミステリファンから見れば、不謹慎なやつだと思う・・・ただの
ミーハーかも。
ワタシがシリーズ物を追うのは、ともにその登場人物たちの成長や人生の軌跡を
追いたいがため、なのかもしれない。
ま、読みたいように読むさ。
俊介くん、きみの成長を見守りたい。
2001年05月29日(火)
By ちゃいむ

My追加

*back *next *Menu *First *New!! *Mail *Home* 

Edit by オレンジミルク。