表面張力(仮)

　ニュースを見ていて落ち込む。凹む、というほうが適切かもしれない。
　どうしてもだめだ。こういうことに過剰反応する自分は、あまりにも情けない。ああでも、マスコミが嫌い。きらいきらいきらい、とスイッチを切る。自分が事故に遭っても事件に巻き込まれても、絶対にコメントなんてするものかと思う。そしてまた別に思う。どうかこんな状況だけれど、最終的には安らかになれますように。どうかどこかにすくいがありますように。
　そして、過剰反応して不調になる自分に対して、また凹む。どうしようもない。
　でも友達が利用していなかったことにはとてもほっとした。人はとても個人的だけれど、それも仕方ない。

　ただいまアレルギーの検査結果待ち。どうなることやら。
　しかし薬が効いているのか鼻づまりは改善される。朝一で鼻をかむと血だらけになっているほかは心配はない。どうして血だらけなのかは不明。流れ出してもこないんだけど。強くかんでいるわけでもないんだけど。鼻の内壁には血がこびりついている。
　微熱はようやく下がる。この季節はいつもこうだ。

　昨夜、仕事が忙しくてしばらく家で夕飯が食べられなかった夫から「帰れそうですよ」と電話が入る。本日も晩飯は一人ですねと考えていたので慌てて調理。一人だとお茶漬けとか醤油ご飯とか人参一本などで済ませてしまうので準備していなかったのだっていうか人参を切る直前でしたよ。ここ最近、平日で一番気合いが入っている食事はお弁当でしたよ。
　さて、慌てて作るわけですが時間がない。ご飯は冷凍物がなかったので炊いていたけれどそれ以外はない。
　…………。
　勢いよく冷凍庫を開けてかつての残り豚カレー（具なし）・牛すねカレー（具なし）を解凍し小鍋に放り込みそこへ貯蔵していたココナッツミルク缶を開けてどぼどぼと流し入れて弱火で放置しつつしばし思考を巡らし冷凍庫から弁当用に作っておいた鶏そぼろを泣く泣く解凍して放り込むと内容物が小鍋の縁にぎりぎりになったので茹でブロッコリー（冷凍）を入れることは断念したところで炊飯器の炊きあがりサインに振り返り炊きあがったご飯にサフランライスの素という怪しげなブツを振りかけてよく混ぜて炊飯器の蓋を閉め再び小鍋の前に戻り味を確認しながらホワイトペッパー・レッドペッパー等をばっさばっさ加えてみたら少しカレー味が足りないのでフレーク状のルーを入れかき混ぜつつ他の片づけ等を慌ててしつつ煮込む煮込む煮込むとしていると。
　夫が帰宅したので勢いよく黄色のご飯にカレーをかけて「初めてココナッツを使ってみましたよチャレンジですよ」などと何かを誤魔化しつつ食卓へ。
　……ほめられましたよ。
　普段のまともに作ったご飯よりほめられたですよ。
　深いとまで言われてしまいましたよ。
　…………冷凍しておいたカレーをきちんと凝って作っていたからだと自分を慰めつつ、今度も作ってくれと言われたのでメモ代わりにここに記録しておく。
　次はきちんと作ってみよう。
　いやそれにしても、備蓄をしておくとなんとかなるものだ。ありがとう数日前の自分。ありがとう安売りのココナッツミルク缶。