日英双語育児日記
DiaryINDEX|past|will
THOMASの文字のはいったシャツに着替えていたTが、「なんで、トマスにはHないのに、あるの?」と聞く。
「読まないけど、あるの」と説明。 「なんで」 「うーん。それが、スペリング、ってものだからねぇ。音と書いてあることがちょっとちがうのね」
ふーん。とそれで、終わりになるのかと思いきや次に続く。 「でも、Hあるときもあるよね。ハットとか。アットとちゃうで。アットやったらHないけどなあ」 HATでは、Hも読む、ということを言っている。
日本語のかなのように音節単位だけではなく、英語のHのように、子音を取り出して、音と文字の関係を意識することも、しているらしい。
2006年04月18日(火) |
はずかしかったこと比べ |
授業のはじめに、前のほうに座っていた受講生に、せんせい、ぼたんが・・・といわれる。
あらあら、ジャケットのボタンをかけちがえていました。どうりで、廊下ですれちがったひとが、こちらの胸元をじろじろみていたわけだ。ああ、はずかし。
保育園のお迎えに行き、帰り支度をしながら子どもたちにそんな話をする。
「おかあさん、きょう、おしごとではずかしかったわ〜。おようふくのボタンまちがっててん。ちがいますよー、って教えてもらったけど、みんな笑ってたわ〜。はずかしかったー」
しばらくすると、帰り道の車のなかで、Tが、「おかあさん、きょう、T、はずかしかったんだよ。」といいだす。
なになに?と尋ねると、保育園から、みなでお散歩にいった近くの公園で、しらないおばちゃんに、何保育園?と聞かれたので、Tが、「○○ほいくえん」と言ったら、そのおばちゃんが、(おばちゃんのところの)おねえちゃんといっしょ、と言ったのだそうだ。
どこが、はずかしいのか、わかるような、わからないような。
ただ、なんというか、夕方、今日あったこと、恥ずかしかったことを披露し合うというのも、なかなかいいなあ、と思ったのであった。
保育園に行く途中で、Tが、左手をグーに握り締めているのに気がついた。なにかもっているの、と聞くと、しばらく困った顔をしていたが、もう一度きくと、「てんとうむし」
ああ、そうそう。昨日、外回りの草とりをしているときに、つつじの茂みにてんとうむしが何匹もいたのだ。それで、教えてやると、TもSも大喜びで、Tは、あした保育園にもっていいてもいい?などと聞いていた。
保育園には、かぶと虫やくわがた虫をもってくる男の子がときどきいて、園では、去年は、かごにいれてえさをやったりしているものの、最終的に、「おうちからもってこないでください」というような趣旨の張り紙がでていた。それで、Tにも、そういうことを説明していたのだが。
「てんとうむし?どこにおいてたん?」と聞くと「つちのなか。Tのつちのなか」「つちのどこ?」「おにわの。まえのとこ。Tのとこ」
どうやら、Tには、宝物のかくし場所があるらしい。
「でも、つちのなかにずっといれてたら、いきができなくて、しんでるんとちゃうか?」 「え、さっき、だしたとき、うごいてたよ」 とやりとりしたあと、Tの掌を開けさせる。
ちいさな手のなかに、赤い小さなてんとうむし。でも、ひっくりかえしてみても、つついてみても、足も羽も動いてないよ。
Tもしばらく黙っていたが、死んでしまったのだ、とわかったよう。
「土のなかは、息ができないからね。虫でも、みみずとか、土のなかでも、いきができるむしもいるけどね。コップとかにいれといたらよかったね。」 「でも、そんなんやったら、とんでいくやんか」 「それで、うえに、あみとかかぶせとくの」 というようなやりとりのあと、じゃあ、こんど虫かごをかってあげよう、ということになる。
花壇の茂みに、てんとう虫をおいて、登園。
2006年04月14日(金) |
ナニー・マクフィーの魔法のステッキ |
明日から公開の映画「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」のDVDを家で子どもたちと見ました。イギリスで秋に公開されたあと、DVDが出ていたのを、コリン・ファース目当てで買ってあって、私は一度見ていました。(いや、役柄としては、疲れた中年のお父さん、なんですが)
今日の夕刊には、この映画のほかに、映画の広告がたくさん載っていました。Tは、ドラえもんの映画の広告を見つけて、見に行きたいと言い出しました。
Tとは、秋に映画館デビューで「チャーリーとチョコレート工場」に挑戦して、まだ、チャーリーが工場に入る前の場面で「もう帰る」と言われて退散した経験があります。Tもそのことは覚えていて、「あれは、チョコレートの映画だったから、いやだったけど(Tはチョコレートを食べたがらないので)、ドラえもんなら大丈夫」と言って、行きたがりました。
そこで、対抗上、「おかあさんは、こっちのほうがみたいんだけどなー」とナニー・マクフィーの広告を指して言ったら「あ、これ、カートゥーン・ネットワークで(宣伝を)やってた」とTが言い、ちょっと興味を示しました。それで、「じゃあ、DVDあるから見る?」と言ったところ、見るというので、見たのです。
Tが飽きないように、かなり横で説明をしてやりながらでしたが、なんとか全部見ることができました。90分以上ある、知らないストーリーを、よく見られたとちょっとびっくりしました。
Sは半分くらいで、退屈して他の遊びを始めたりしましたが、それでも、近くでうろうろしていて、「あ、おとうちゃん、かえってきたなぁ」「あ、スノーマン」などと、随時反応していました。
妻に先立たれた男(コリン・ファース)と七人のやんちゃな子どもたちのもとに伝説のスーパー・ナニー、ナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)がやってくるところから話は始まります。そのあたりの説明を、「ナニーっていうのは、保育園の先生みたいなものね。おかあさんが死んじゃったから、だれか、子どもと遊んで、面倒みてくれるひと、探してるの」などとしていました。
Tが一番こだわったのは、「おかあさん、どうして死んだん?」「なんで死んだん?」「どうやって死んだん?」というところで、何度も聞かれました。うーん、そこは、悲しいから映画にはないんだよーと説明しましたが。今、ちょうど、「しむ」こと(「しぬ」をまだ「しむ」と思っている様子)が気になる年頃のようです。本当に何度も聞いていました。
映画が終わった後、「でも、おかあさんは、しなへんよ。げんきよ。」と言っておきました。心配しているといけないので。
どうもTは、これで、ナニー・マクフィーを見れば、映画館に見に行く候補がドラえもん一本に絞られるーと思ってがんばってみた節も、なきにしもあらずです。。でも、途中で、たいくつだったら早送りしようか、というと、しなくていいと言っていたけれど。
DVDは英語で、それ自体大きな問題なかったようですが、言語の問題というよりも、キャラクター設定や物語のパターン、進み方、などの理解がまだまだ難しいようなので、そのあたりを中心に説明しました。
たとえば、「ねこなで声を出して子どもに優しいふりをしているけれど、本心はそう思っていない大人」とか。「いたずらな子どもに対して、厳しくびしびししつけるけれど、本当は、子どものことを一番よく考えていて愛している大人」とか。そういうキャラクター設定は、いくつも物語、映画に触れるなかでわかるようになってくるのでしょう。
それにしても、(子ども向け映画とはいえ)自分のために買ったDVDを子どもといっしょに見られるとは。感無量です。
壁にはってある五十音表をみていたTが、「ち、に、点々、ってなに?」」という。「ぢ」とこたえると、「それやったら、し、に、点々と、いっしょやん」「うん。」「じゃあ、す、に点々と、つ、に点々もいっしょ」。
数日前、pokeという語を繰り返し発音していたあと、p(ピー)なん?と言っていた。
音と文字の対応に関心をもっている。
Spot's baby sisterという絵本を見ながら、「sister、なんで/r/(rの子音の音)がないのに、最後に<r>(アール)があんの?」と聞く。など、母音のあとのr(舌をまく音)を発音しない、いわゆるイギリス音が身についているので、rが気になるわけだ。
Tが何かおもしろいことを言ったので、へー、そんなことよく知ってるね、というと、「うん、T、いろいろあたまにはいってるの」と言う。
あたまにはいってる、とは、これはまた。と思って「あたまにはいってるの?あたまのどのへんにはいってるの?」と尋ねると「あたまのまんなかとかはしっことか」と言う。「へぇ。いろいろはいってんの。きつきつ?」というと、「きつきつとちがう」そうだ。「きつきつじゃないんだったら、まだまだいろいろ頭に入れられるねー」などとおしゃべりしながら、桜を見ながら歩いて帰宅。
Sは、自分でトイレにいけるのだが、そのときどきの機嫌によって、パンツの上げ下ろしを親に手伝って欲しがることがある。
今日も、夕食前、トイレの前で、もれそう〜と泣きながら、おかあちゃん、てつだってー、と私を呼ぶ。私は、夕食の用意をしていたので、自分でできるでしょ、自分でしなさい、と怒鳴り返す。
「おかあちゃーん!」 「自分でしなさい!」 のやりとりを繰り返していると、Tが、「おかあさん、S、まだ三歳やから、てつだってあげて」と言う。「自分でできるけど、おかあさんにてつだってほしいんとちゃうか」と言うのだ。
大人気ない私は、まさに、子に教えられ、というところ。
幼児クラスになると、保育園の登園時の(園についてからの)用意が楽だよーと、聞いていたけれど、去年Tが幼児クラスになったときは、あまり実感がなかった。まだ、Sが乳児クラスで、タオルやコップや、とあれこれ置く場所が決まっていたので。
でも、今年、Sも幼児クラスになってみると、確かに、これはずいぶん楽! ほとんど、行って、ばいばい〜、に近い。
うわ。
で、保育料も下がる。
新学期は、子どもが新しい環境になじめるか、体をこわさないか、と気を使うことが多く、気が重かったけれど、でも、いいこともある!
Tは年中組、Sは年少組へ。それぞれ、4度目、3度目の進級になる。
最初にTがゼロ歳児から1歳児にあがった春は、環境の変化に慣れなかったのか、風邪をひいたり、おなかを壊したりと、ずいぶん休んだ。ゼロ歳児後半、休まなくなっていたので、びっくりした。
そんなこともあって、進級時はどきどきする。
幸い、そのあとは、TもSも、4月に調子を大きく崩すことはない。
ともあれ、できるときは、なるべく、早めに迎えにいくようにしよう。
|