Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
終了間際に海洋画展
17日(火)の閉店間際に、駆け込みセーフで見に行くことができました。 19世紀のナポレオン戦争時代の作品は3枚「英雄列艦」「ネルソンの旗のもとに」「雄帆」。
「英雄列艦」は泊地に到着したビクトリー号が、メインマストとミズンマストに裏帆を打たせ、停船しようとしている姿を描いたもので、周囲には数隻の僚艦(いずれも戦列艦)の姿が見られます。 ここは何処の泊地でしょう? 背後にワイト島が見あたらないので、ポーツマスではなさそうですが、 海の色(ちょっと茶色かかっている)からすると、イギリス海峡よりは北海? プリマスよりはノア泊地の可能性が強いのかも? テムズ河口に行ったことがないので、ノアがどんなとことかはわからないのですが。
現在その活躍する姿を見ることのできる、日本丸や海王丸の絵画も嬉しいものですが、やはりカンバスに再現されて感激するのは、もはや乾ドックに上がって海に出ることはない…この目ではそのシーンを見ることのできない、帆船たちの絵画でしょう。 旧日本丸や旧海王丸、ビクトリー号…、
「越えゆく波濤」という作品は、戦前の練習帆船だった大成丸を描いたものです。 この船は、昭和20年に機雷に触れて沈没したと聞きました。写真は残っていますが、白黒のものしか見たことがありません。 今回初めてカラーで、カンバスに再現されたその姿を見ることができました。 昔のごぞんじの方には、忘れられない一枚となるのでしょう。
今回はお隣の画廊で展示されていたのが山の絵を得意とする方の展示会で、海と山の大自然を堪能…と言ったおもむきがありました。 夏の遠出の見通しが立たない我が身としては、せめて絵画で海と山を味わわせていただけて、感謝です。
2007年07月21日(土)
最近の見張り情報
5月に火災に遭った英国の快速帆船カティーサーク号ですが、復元可能か否かの判断には今しばらく時間がかかるようです。 カティ・サーク財団によると、本格調査の前に、不安定になっている船殻構造を保持する架設構造材を設置しなければならず、本格調査はその後に開始されるとか。 焼失した甲板は、それ自体が船の構造材としての役目を果たしていたため、まず第一に何らかの形で、これに替わる架設構造材を取り付け、その後に本格調査になるとのこと。 帆船の性格上、鋼鉄製の船殻は元から、波浪や風雨による変形に対応できるように、火災による変形がこの対応範囲内であれば復元は可能と、専門家は見通しを述べています。
というニュースが、英国の何故か建設専門誌に載っていましたのでご紹介します。 なぜ建設専門誌に?という疑問はあるのですが、それだけこの船が皆に愛され、国民的関心事になっているということなのでしょう。
最近気になってるもう一つのニュースと言えば、ケイト・ブランシェット主演の「エリザベス2:The Golden Age」。 映画が完成して、先日トロントで初めての試写会があったらしいのですが、どうもストーリーがアルマダ海戦まで行くみたいなのです。 もっとも前作を考えれば、今回も宮廷を舞台にした政争劇の色あいが強そうですが、予告映像に帆船が出てくるらしいので、…それだけで期待してしまうのは早計かもしれませんが、でもクライブ・オーウェンのウォルター・ローリーでしょう?船と無関係には話は進みえないですよねぇ?
全米公開は10月か11月ということで、もう少し詳しいことがわかりましたら、この話題も追い追いお伝えしていこうかと思っています。
2007年07月15日(日)
WOWOW「ROME」パーキス君ふたたび
今週の金曜日、7月13日よりWOWOWで、連続ドラマ「ローマ(ROME)」の放映が始まります。 米国HBOと英国BBCの共同製作で、全22話からなる歴史大作ですが、これにM&Cでブレイクニー候補生を演じたマックス・パーキス君が出演しています。
WOWOW「ローマ」紹介HP http://www.wowow.co.jp/drama/rome/top.html
このHPによれば、このドラマの前半は、カエサルがローマ社会の大変革という野望をもってローマに帰国し、帝国の礎を築きながらも志半ばで倒れるまで、 後半ではオクタビアヌスがカエサルの意志をついで成功するまでを描いているとのことですが、パーキス君は前半でオクタビアヌスの少年時代を演じているとのこと。
「ローマ」主要登場人物 http://www.wowow.co.jp/drama/rome/chara.html
実際にドラマの中心になるのは、百人隊長のヴォレヌス(ケヴィン・マクキッド)と彼の部下で軍団兵のブッロ(レイ・スティーブンス=キング・アーサーのタゴネット)のようですね。 カエサルを演じるのは、「オペラ座の怪人」「カレンダー・ガールズ」のキアラン・ハインズ。 成人後のオクタビアヌスは、サイモン・ウッズが演じます。
上のページで写真を見ることができますが、パーキス君、ずいぶん大人になりましたね。2005年の撮影なので、M&Cの3年後だから16才? 彼はハリー・ポッターのラドクリフ君と同い年の筈ですから(1989年生まれ)、今はもう、先日来日したハリー君みたいに、立派な青年になってしまっているかもしれません。 少なくとも完全に声変わりはしていそう(日本語吹き替えも今回は女性ではなく、テノール声の白鳥哲氏になっているし)、あのボーイソプラノはもう聞くことができないのかも。 結局、在学中にはこの「ローマ」だけしか仕事はしていないようですが、そろそろパブリック・スクールも卒業だけど、今後どうするのでしょうか?
このドラマ、米英共同製作なのに、メインキャストは全て英国人なんですよね。 映画「キングダム・オブ・ヘブン」の時もそうでしたが、やはり十字軍だのローマだのの古典になるとブリティッシュ・イングリッシュということなのか。もっともキラン・ハインズもケヴィン・マクキッドもレイ・スティーブンスも見事にイングランド人ではないのですけれど…スコットランド人だったりアイルランド人だったり。 日本語吹き替えも多少は考えているのか、今回メインキャストは新劇舞台出身者で固めているようです(カエサルの土師氏、ブッロの寺杣氏、オクタビアヌスの白鳥氏)。
内容的にも見応えはありそうですし、米国のオブライアン・フォーラム(掲示板)でも評価が高かったので、WOWOWを受信できる環境にある方には、ぜひお勧めいたします。
2007年07月08日(日)
東京・渋谷 勢古宗昭 海洋画展
毎年恒例となりました、海洋画家 勢古宗昭氏海洋画展、今年も東京・渋谷の東急本店で、7月12日から開催されます。
第3回 勢古宗昭 海洋画展 大海原を快走する帆船 2007年7月12日(木)〜18日(水) 11:00〜19:00(18日は17:00まで)
東京・渋谷 東急本店 8階美術画廊 (東京都渋谷区道玄坂2−24−1 TEL 03-3477-3111) JR・東急・京王・東京メトロ渋谷駅から徒歩5分または専用シャトルバス http://www.tokyu-dept.co.jp/honten/
帆船、海景など30余点の展示が行われるとのことです。 デパート内の画廊ということで、気軽にお立ち寄りいただきます。 (印刷などではない)本物の油彩海洋画は、海の色が違うので、是非いちどその目でご覧くださいませ。
2007年07月01日(日)
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