HOME ≪ 前日へ 航海日誌一覧 最新の日誌 翌日へ ≫

Ship


Sail ho!
Tohko HAYAMA
ご連絡は下記へ
郵便船

  



Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
海洋小説の危機を救ってください

ハヤカワ書房から刊行されているジュリアン・ストックウィンのトマス・キッド・シリーズ。
この翻訳出版が、物語半ばで途絶の危機に直面しているとのことです。

Salty Friends(セイル・トレーニングなどの普及を通して海や船に親しむ機会を広げようとしている民間団体)のHP
http://saltyfriends.com/ 「9月11日」の項をご参照ください。

Salty Friendsでは現在、シリーズが中断しないよう、早川書房に嘆願メールを送る呼びかけを行っています。
上記HP9月11日の記事の末尾から早川へのメールフォームが開きます。
どうか御協力を御願いいたします。


ただ、このHPにも触れられていますが、現状日本で帆船時代の海洋小説が売れ行きが今ひとつ伸び悩んでいるのだとすれば、これはいま現在のファンの熱意だけでどうこうなる問題ではないのかもしれません。
長期的に、海洋小説の売り上げが伸びていかなければ、キッド・シリーズにとどまらず、オーブリー&マチュリンの11巻以降の翻訳出版にも響いていくことになるでしょう。

私たち現在のファン自体も、何らかの形で海洋小説ファンを増やしていかなければなりません。

HPやブログをお持ちの方>面白かった本の感想を積極的にupしてくだされば、それを読まれた方が新たに海洋小説を手にとってくださるかもしれません。

本屋さんにおつとめの方>書店員のポップはベストセラーの隠れた原動力だそうです。魅力的なポップを作成して、海洋小説に立ててはいただけませんか?

帆船模型店の中にも、海洋小説を一緒に販売してくださるところが出てきているそうです。
ヨットクラブやマリーナの会員の方>クラブやマリーナの売店に、海洋小説を置いていただくというのはいかがでしょう?

ざっと今思いつくのはこのあたりなのですが、他にも皆様、何か良いアイディアがありましたら、是非実行に移していただけると幸い。

私たち1980年頃に少女時代をすごした世代には、意外と海洋小説ファンが多いのですが、この中には当時、青池保子氏が少女誌に連載されていた漫画がきっかけでした、という人少なくありません。
また、1980年代の海洋小説ブームは、当時のサラリーマン世代に多くのファンを抱えていましたが、その後あらたなきっかけが無かったために、若い世代のファンをとらえきれていないような気がします。

実は最近、資料探しで検索をかけていると、ゲームファンのサイトによく当たるのですよね。
大航海時代のゲーム・ファン、このあたりの皆様をうまく海洋小説に誘えないものかと思ったりもするのですが、

実はちょっと嬉しいニュースがあります。
9月28日(今週の木曜日です)に新書館から発売になる漫画誌Wings11月号で、ナポレオン戦争時代の帆船を舞台にしたファンタジーの新連載が始まります。タイトルは、

『コランタン号の航海 -水底の子供-』 山田睦月(原作:大木えりか)

詳しくは来週、雑誌が発売になってからご紹介しようと思うのですが、木曜日に本屋さんに行かれる方がありましたら、是非お手にとってごらんください。

一人でも多くの方が海洋小説を面白いと思ってくださり、広く手にとってくださることを願って、
できる限りのことをやっていきたいと思っています。


2006年09月24日(日)
パイレーツ・オブ・アトランティック

先日の日記で前編をご紹介した「Blackbeard」の日本版DVD「パイレーツ・オブ・アトランティック」後編・日本語字幕付を見ることができました。

バハマ諸島をアトランティックと呼んでしまうタイトルが示す通り、かなり考証が大ざっぱなので、この時代に詳しい人は大らかな気持ちをもって見る必要はありますが、ディズニー海賊映画その1のように、2人でフリゲート艦を動かしてしまうような無茶はありません。
ふつうに見れば楽しいよくできた冒険活劇でしょう。熱帯ロケですし、帆船も実物が海の上を走ってますし、ハラハラどきどき楽しめます。

でも予告警告というか予防線張っておきます。
歴史考証に詳しい人は片眼をアイパッチで覆って見てくださいね。
これは娯楽時代劇で歴史ドラマではありませんから、水戸黄門を見ながら水戸光圀はこんなことをしなかった!って言うような野暮はナシ!
あのタイプの艦に艦長クラスがいるのはおかしい、とか、士官が多すぎるとか、指揮権代行はこれでいいのか?とか悩んではだめですよ。
最大の問題は艦が新しい上に小さすぎることですが、M&Cのように一隻まるごと当時の通りに改造する…なんて予算はTVドラマの場合不可能ということで、手に入る船を借りてくるしかなかったであろう大人の事情は推して知るべしというか…。

なんだか当時に詳しいのも善し悪しだなぁと思います。
このドラマ、細かいところは妙に細かいし考証もしっかりしているんです。ところが映像化にあたってかなり大きなところで(艦が小さくて新しいとか)大穴をあけてしまっている。
当初脚本段階と、実際に予算内に映像化してかつTVドラマの一般視聴者にわかりやすく演出しなければならないという現実の間のギャップが、なんとなく見えてしまって…。
気がつかなくても良いことに気づいてしまうのも哀しいもの。
一般視聴者だったらまったく悩まずにハラハラドキドキ楽しく見ることができたでしょうに。
この物語、美男の正義漢にお姫様、暴れん坊の山賊ならぬ海賊に悪代官…じゃなかった私服をこやす総督…と正統派時代劇の美味しいところは全ててんこもり作品なのにね。

お姫様…というか総督令嬢のシャーロットが素敵。
毅然としたお嬢様と、庶民的な親しみやすさの二つが違和感なく解け合ったあっさり系の美女なので、ラミジに登場するロックウェル侯爵令嬢サラーってこんなイメージかしら?と思いました。
美男の正義漢ことメイナード海尉も、ただのヒーローではなく結構しぶとい奴だったりするので好感がもてます。

(ねたばれになりますけど)

前編の最後で絶海の孤島に置き去りにされた彼は、島の木で筏を作って海に乗り出し(無茶苦茶な)、案の定半死半生になったところで運良く漂流中のボートを発見、ボート上には飢えと乾きで干からびた(筈の)死体がある(ことに脚本上はなっているんでしょうけど、実際は普通の役者さんがあまりメイクもなく演じているから全然やつれていない死体がある)。

メイナードは十字を切ってから死体を海に投げ落とし、ボートを借用させてもらいますが、ここで活字航海経験豊富な私は、あの死体ぜんぜんやつれてないからひょっとして伝染病隔離のために流された人じゃないの?メイナードに病気うつったりしないの?…と心配した上に、実はこれが伏線で、後半大事なところでメイナードが熱病発作をおこしてクラッと倒れたり…てなことまで期待(?)したのですが(ボライソーじゃありませんって)、ただの予算不足によるぴんぴん死体のようで、そのような伏線はありませんでした。

(ねたばれ終了)

でも一番魅力的なのは、やはり海賊たちでしょうか?
ディズニーの海賊とは異なり、こちらはさすがに海賊らしい海賊…というか、裏切りには非情、掠奪は残虐で、力だけが支配する世界ながら、仲間うちには彼らなりの絆と力関係と尊敬もしくは忠誠らしきものもある、というR・L・スティーブンスンの「宝島」に代表される伝統的な海賊社会(いわゆる「海賊には海賊の仁義がある」という世界ですね)がドラマになっています。
これはディズニー映画には無い世界だったので、私はひさしぶり(宝島以来でしょう)で嬉しかったです。

最後に、このドラマに登場する英国海軍さんは全員、下っぱの水兵さんまで青い上衣を着ていますが、これは許してあげてくださいね。
この物語、海賊と海軍と、私腹をこやす総督の三つ巴で、総督は公邸を警備しているレッドコートの赤海老さんを指揮し動かすことができます。
海賊はもちろん全員私服というか、粗末なシャツとズボンです。
艦長が歴史考証通り、艦の水兵(粗末なシャツとズボン)と海兵隊(レッドコート)を連れてきたら、海賊・総督との三つ巴乱闘シーンで、誰が海軍さんだか画面上はわからなくなってしまうのです。

あぁぁなぜ私がこんな弁解をしなければならないのかしら。
いやその、このHPにいらっしゃる方の中には歴史公証に詳しい方が多いのは承知していますので、こういうところがダメだからこのドラマはダメ…と思ってしまわれる方がおられかねないと思うのです。
でも私個人としては、出来ればそのあたりには目をつぶっていただいて、歴史ドラマではなく時代劇としてこのドラマを楽しんでいただけたら…と思います。
「紅はこべ」以来久しぶりの、楽しい娯楽時代劇を見たと私は思っています。このような海洋冒険ドラマも良いのではないでしょうか?

***************************************************

NHK地上波総合 日曜19:30 ダーウィンが来た
先週放送予定だった「ガラパゴス島・後編」は台風13号に1週間吹き飛ばされて(ニュース延長で放映延期)今週末24日になりました。
後編は鳥の生態です。よろしければぜひご覧ください。

9月24日(日)19:30〜 NHK地上波総合「ダーウィンが来た・ガラパゴス後編」


2006年09月23日(土)
司馬遼太郎とホーンブロワー〔Ireland1〕

司馬遼太郎の「街道をゆく」にホーンブロワーの話が出てくるのをご存じですか?
私は先週まで全く知らなかったのですけれども。

アイルランド旅行から帰ってきてから司馬遼太郎「街道をゆ・愛蘭土紀行」を読んでいます。
これは、M&Cのみならず、英国・アイルランド絡みの歴史小説お好きな方には是非おすすめの1冊です。
両国の複雑な関係が、いわゆる司馬史観の切り口で見事に分析されていて、いろいろ考えさせられます。

ホーンブロワーの話が出てくるのは、朝日文庫版では31巻「愛蘭土紀行供の114ページ、アラン島のくだり、「岩盤の原」という章です。
アラン島の厳しい自然と島を取り巻く荒れた海、その海にカラハというこの地方独特の小舟で乗り出すこの島の人々と、その暮らしを考察した章。
実際にアラン島を訪れ、その険しい自然の象徴でもある岩盤の原を横切りつつ、司馬氏は突然ホーンブロワーの話を思い出す。

それはレナウン号時代の話、と言っても「スペイン要塞…」ではなく「ホーンブロワーの誕生」に収められた「マックール未亡人の秘密」という短編です。
《(17)98年にアイルランドから脱出するいちばん手っとり早い、というより唯一の途は、軍隊に志願することだった」「あの秋には百人もの水兵が確保できたよ」》
というくだりが引用されます。
司馬氏は「坂の上の雲」執筆に際し、書斎の中で海を知ろうとして多くの書物を読まれたそうです。
ところが、どういう書物よりも、フォレスターの「ホーンブロワー」からもっとも多くのものを教わった、とのこと。


小説を読むうちに、私たちが知らず知らず学んでしまうことは数多くあります。
海洋小説であれば、海のこと、彼らの抱く価値観のこと、
イングランドとアイルランド、もしくはスコットランドとの微妙な問題、
英国の階級社会のこと、

これはとても感覚的なものなのですが、イングランドやアイルランドを旅して得るものは、私の場合、ガイドブックと歴史書を熟読して他の国、たとえばドイツを旅行するより多いように思います。
歴史書に書いてある通りのことを目で見て確認して得ることよりも、小説で読んだことを実地に体感して感じとることの方がぴんとくるところが多い。

今回のアイルランド旅行でも、タラの丘に行った時、「ここで1798年の反乱者たちが処刑されたが、ようやく村人たちが3日目に死体を埋葬してその上に目立たぬ石を建てた」という説明を受けたのですが、例えばこのホーンブロワーの話とか、それからM&C1巻のスティーブンとディロンの1798年叛乱の述懐の話とかが思い出されて、目立たぬ石を建てねばならなかった当時の空気のようなものが実感として伝わってくるような気がしました。

小説を読んでいて本当に良かったなぁと実感する瞬間です。

************************************************

アイルランド(Ireland)報告はこんな感じで、毎週少しずつ、通常ニュースに混ぜてupできればと思っています。
〔Ireland1〕のように後ろに通し番号を振っておきます。


2006年09月22日(金)
横須賀・勢古宗昭海洋画展に行ってきました

16日の土曜日に、横須賀の記念艦「三笠」艦内で開催されている勢古宗昭氏の海洋画展を見に行ってきました。
艦内のキャビンという環境は、何より海と船の絵を鑑賞するのにふさわしい場所だと思われますし、
美術館で絵を見るように、ゆっくりじっくり、絵の前に立ちつくしてそのまま絵の世界に入っていくことができます。

え?それは当たり前って? それはそうなんですけど、
えーと、…ちょっと声を潜める…、これが百貨店の画廊だとそうはいきませんでね。
ゆっくりじっくり1分以上も絵を見ていたりしていると、店員さんに声をかけられてしまって。どうも興味があって絵を買いそうな客だと思われてしまうんですね。
「そのような余裕はありませんので」、とお断りしても、「それではあちらの小さい絵はいかが」とかセールストークが続いてしまって…。
いえ、申し訳ないんですけど、私はあちらの小さな日本の船ではなくて、こちらの(私にはとても買えないけど)大きな英国の戦列艦と向き合ってお話したいんです(泣)…みたいな。

今回は心ゆくまでネルソン艦隊と対面することができましたので、とても幸福でございました。
あの時代の戦列艦が揃っているとことなんて、もう絶対に実写では見ることが出来ないわけで、ホーンブロワーのTVシリーズとてどう頑張っても模型ですものね。

抽象画の巨匠ピカソは、写真技術が一般のものとなった時「写真は絵画を、あらゆる文学や逸話や主題から解放したのだ。画家たちはようやく自由を手に入れたのだから、他のことに取り組んでみるべきではないだろうか」と言って、絵画の抽象的表現を極めていったと聞きます。
写真以前の時代、画家は写真家の代わりでしたから、その時代の人物なり光景なりを描き残す役割を担っていたわけですが、
写真どころか衛星写真が一般人にも容易にアクセスできるこの21世紀でも、やはり絵画でしか見られないものはあるのだな…と。

今は横浜の乾ドックに繋がれている先代日本丸の海上での姿も、もはや絵の中でしか見られません。現在の日本丸でも、伊豆七島あたりなら東京からヘリを飛ばして写真を撮ることもできるでしょうけど、太平洋のまっただ中とか、海面上からの視線(艦載ボートから船を見たようなアングル)などは写真で見られるものではありません。

昨日は海洋系HPのなんとなくオフ会のような形で、7人でどやどやとお伺いしてしまった形になったのですが、このメンバー中に以前に個展で画伯と面識のある方がいてくださったおかげで、勢古先生ご本人ともお話をさせていただく機会に恵まれました。
今はもう無き昔の船を描くには、写真と設計図面は必要ですね、など貴重なお話を伺うことができました。
ありがとうございました。

勢古宗昭海洋画展 "大海原と潮風と船にロマンを求めて"
2006年9月3日(日)〜9月29日(金)会期中無休 午前9時〜午後5時30分(最終日は午後3時まで)
記念艦「三笠」への入場料500円が必要となります。
記念艦「三笠」 神奈川県横須賀市稲岡町82−19(横須賀中央駅徒歩15分)

*************************************************

横須賀オフ会の余談:

横須賀中央駅から三笠公園に行く途中に、在日米軍横須賀基地のゲートがあります。
ゲートの前には巨大な錨が展示(?)されていまして、海洋ファンが揃えばやはりこの錨はなに?とかやはり是非カメラに納め…とかいう発想になるわけです。
この錨、正面から撮影する分には問題ないのですが、脇から撮影しようとすると、錨の向こうというか背景に横須賀基地のゲートが入ってしまいます。
その途端!
「おいっ!ダメだ!」
という大声が…。
思わずキョロキョロあたりを見回してしまいましたよ(側に人がいなかったんですもの)。
声の主は、たっぷり70メートルは離れたゲート横で警備していた、迷彩服の兵隊さんでした。
びっくりしたー。
いやしかし、この距離を届くこの声、この声量、この迫力。さ、さすがホンモノの海の男だわと感心。
つまりですね。テロ厳戒中の米軍基地のゲートなどを撮影したらいかん!ということです。怪しいテロリストと間違われても文句は言えません。先日経験したばかりのヒースロー空港の厳戒態勢を考えれば、これは当然ですね。
どうも申し訳ありませんでした。

見学を終え、お茶をして、ドブ板通りを歩いている時にサイレンが鳴りました。時刻は16:45。妙に半端な時間です。
あれ?ひょっとしてこれ米軍の終業のサイレンでは?との声あり。「この前米海軍の小説を読んでいた時に、45分ってずいぶん妙な時間に業務が終わるなぁって思ったことがあるのよね、でも4時45分だったかどうかまでは覚えていないんだけれども」…とおっしゃる方が。
実際はどうなのでしょう?

一昨日に入港した艦があったらしく、土曜日のドブ板通りは外のテラスでビールを飲む若者やご家族連れなど賑わっていました。
ドブ板通りには横須賀ジャンパーという、米軍さん好みの背中に龍の刺繍が入ったジャンパーを扱うお店があるのですが、このお店には鳥獣戯画を縫い取りしたTシャツなどもあって…、龍は強そうだけれども、兎と蛙はどうなのかしらん?と。

夜は大崎のアイリッシュパブShannonsへ。
このお店は初めて入ったのですが、お酒がなかなか揃っています。Murphysのスタウトがあるのが嬉しい。
しかししかし、
本当のアイルランド料理は、こんなに見目うるわしく盛りつけなんかしないわっ!
日本ってお料理に関しては何て繊細な国なのだろうと、改めて感心した次第です。

…デジカメまだ修理中のため今回写真はありません。


2006年09月16日(土)
映画化2題:英国海軍の龍/ベタニーご指名?

今週は絶句するようなニュースがいろいろと飛び込んでくる週だったのですけれども、金曜日のYahoo映画にも翻訳掲載されたこのニュース、

ピーター・ジャクソン、新たなファンタジー映画を企画
http://movies.yahoo.co.jp/m2?ty=nd&id=20060915-00000009-flix-ent

「ロード・オブ・ザ・リング」のおたく監督PJが目をつけた次のファンタジーは、米国オブライアン・フォーラムでも話題になり1月30日の日記でご紹介した「国王陛下の龍・テメレア」、ナポレオン戦争時代の英国海軍の艦長を主人公としたドラゴン・ファンタジーです。
いやはや…。

Yahoo映画の元になったのはハリウッド・レポーターのこの記事(Bさん>教えていただきありがとうございました)
http://www.hollywoodreporter.com/thr/film/article_display.jsp?vnu_content_id=1003120747
PJがこの原作小説を気に入った理由は、この小説が彼の愛する2つのジャンル(歴史とファンジー)素晴らしい融合だから…なのだそうですが、
いやその、私とてハ○カワ文庫FTと、NVの海洋小説が書棚にずらりと並んでいる一人ではあるのですが、でもこの二つを融合する…なんてこと、天地がひっくり返っても考えてみようとわ…。
素直に喜んで良いのかどうか悩みます。

でも…いったいどういうことになるのか、コワイモノ見てみたい気はいたしますが、
PJが映画化ということになったら、特殊撮影を担当するのはWETAでしょうし、WETAはM&Cでサプライズ号の撮影を経験していますから、帆船は安心して任せられます。
もちろん龍も、ロード・オブ・ザ・リング「王の帰還」でミナス・ティリスを攻撃してくださったナスグルさんたちは迫力満点でした。
あとはローレンス艦長を誰が演じるか?ですね。


ところで今週はもう一件、あっと驚く映画化の話を耳にしました。
いえこの本、発売は先月、8月のハヤカワ新刊(再版)だった筈ですが、私が旅行していたため先週ようやく現物を手にとりました。
ハヤカワ文庫SF「ストームブリンガー」(エルリック・サーガ4巻) マイケル・ムアコック著

問題はこの「あとがき」です。
今回のあとがき解説担当はファンタジー作家のひかわ玲子氏なのですが、
ひかわさんによると、実はこのエルリック・サーガには現在映画化の話があり、そして原作者のムアコックが主人公エルリックに推している役者はなんと、ポール・ベタニー!
う、うそでしょう…。

今発売されている文庫は、復刊でして最初に発売されたのはかれこれ20年近く前、当時の表紙は天野喜孝氏でした。
天野氏の描くエルリックはこんな感じです。
ムアコックはこの日本版の挿絵をたいそう気に入ったらしく、この表紙は逆輸出されて、英国版ペーパーバックの表紙を飾りました。
これをベタニーに??? いやその何と申しますか…。

もう少し詳しい話がある筈だと思い検索してみました。おそらく、ひかわさんが参考にされたのはこのページではないかと思われます。
http://www.multiverse.org/fora/archive/index.php/t-50.html

ここはムアコックのHPの掲示板と思われますが、作者ムアコックご自身が時々レスをつけていらっしゃいます。
これによると、映画化権を獲得したのはユニバーサルで、現在脚本段階まで話は進んでいるとか、いずれにせよキャスティングはまだまだ先の話でしょう。

この掲示板、ファンの方たちがキャスティングについて様々な意見を出しているのですが、ここの出てくるエルリック候補の名前がそうそうたるもので、
ジュード・ロウ、クリスチャン・ヴェール、キリアン・マーフィ、ジョニー・デップ、アラン・リックマン、ジャック・ライダー、ホアキン・フェニックス、顔だけだったらキアヌ・リーブス…とか、ジョナサン・リース・マイヤーズなども。
それでも作者ムアコックのイメージはポール・ベタニーなのだそうです。

最近のアメリカ版ペーパーバックの表紙はこんな感じですが、さてどうなるのでしょう?
そうそう、衣装デザインにぜひ天野氏を、というファンの書き込みがありました。これは私も大賛成です。


2006年09月15日(金)
【至急報!】明日はガラパゴスゾウガメ

Kさんから情報いただきました。
ありがとうございます! まだ時差ぼけで見張りを怠ってました。
うわ〜ん、ワッチリーダーから職務怠慢でおしりにピシリと貰っちゃいそうだわ。

明日のNHK地上波総合19:30はガラパゴスゾウガメです。

9月10日(日)19:30〜 NHK地上波総合「ダーウィンが来た」
番組の詳細はこちら

ゾウガメだけではなくって、イグアナもグンカンドリ(英語ではフリゲート・バードと言います)も出てくるようです。…コバネウは???
私はアオアシカツオドリが見たいです、マチュリン先生>

***************************************

先日さわいでおりました。「Black beard」ですが、なんと!
アメリカ版に先行して、すでに日本ではDVDが発売になっていました。
ただしタイトルは「パイレーツ・オブ・アトランティス」

あとらんてぃす?
この物語の舞台となるNew Providenceってフロリダ沖のバハマ諸島なんですけれども、ここは一応、西インド諸島の一つなんですが、ここからもう大西洋?
キューバ島より外側はカリブ海とは言わないのかしら? なんだかちょっと抵抗があるのですが…。

ともあれこの作品、すでにレンタルにも出ているそうですし、日本語吹替版もあるそうです。
ジャック・スパロウより地味な話ではありますが、こっちの方がホンモノの海賊らしくて、私は好きだったりします。
是非お借り上げくださいまし。おすすめです。

この情報は、Bさんに教えていただきました。本当にありがとうございました。
Kさんの書き込みも参考にさせていただきました。ここを見ていらしたら、Kさんにもお礼申し上げたいと思います。


2006年09月09日(土)
今週末の欧州:海賊ドラマTV放映

夏休み休暇より戻ってまいりました。
そして、マストの見張りとしては「急告!」です。

今週末にイギリス、アイルランド、ニュージーランドにいらっしゃる(滞在中)の方>
ヨーロッパ大陸でもフランスあたりは受信できますし、ケーブルTVで見られるかもしれませんが。
これは見逃せません!「Blackbeard」!
TV予告のキャッチコピーは「カリブの海賊はここから始まった!」

英国の衛星放送でスカイテレビ(Sky TV)という局があります。Sky sportsとかSky Movieなどもある英語チャンネルです。
このSky TVのSky ONEで、先週と今週の日曜日夜9時(GMT=英国・アイルランド時間)、「Blackbeard」という海賊黒ひげのミニドラマが前・後編で放映されます。

SKY One 9月10日(日)21:00〜23:00(GMT:ただし夏時間)
放映の詳細は、こちら

週末、ヨーロッパにいらっしゃる方>是非ぜひご覧になってくださいまし。
SKY Oneはニュージーランドでも放映があるそうです。こちらの放映時間はわかりませんが、ともかく「Blackbeard」おすすめです。

実は先週の夏期休暇、私はマチュリン先生のお父さんの故国に国外逃亡していました。
1週間のお休みですから、ゴールウェイに2日、ダブリンに3日しか滞在できなかったのですが、ちょうど滞在中にこの「Blackbeard」前編の放映が!
こちらのHPを見ていただくとおわかりのように、きちんとレプリカ船を建造して、海上でスクーナー船と追撃戦までくりひろげてくれます。ホンモノです。
そして、「え〜っ!」というところで、先週は終わってしまいました。to be continued…つづく、って言われても、もう私は来週は日本に帰ってるんだってば(大泣)。
どなたか是非、あの先がどうなったか、ご覧になって私に教えてくださいまし。

時は1717年、物語はポーツマスの海軍司令部から始まります。
ロバート・メイナード海尉は、提督からカリブの海賊退治の密命を受け、単独でカリブ海・ケイマン諸島のNew Provinceに渡ります。
彼は海軍の艦船を使わず、商船の便乗客としてカリブ海に向かうのですが、同じ船にNew Provinceの総督の娘シャーロットが乗りあわせ、二人はなんとなく「いい雰囲気」に。

ところがこの総督のお嬢様、ただのお嬢様ではありません。ロンドンには薬学の勉強に行っていたという才媛。
決してお転婆ではありませんが、いざとなるとピストルも使えますし、勇気と実行力はキーラ・ナイトレイのエリザベスにも負けません。

さてNew Provinceに到着したメイナードはさっそく情報収集を始めます。
このあたりの海域を荒らし回っている海賊の頭は、黒ひげ(Blackbeard)ことエドワード・ティーチですが、彼は最近、このあたりの親分格の海賊をその地位から追い落としたばかりで、皆に恐れられていました。
ある日、フランス船を襲った海賊ティーチは、伝説の海賊キッドが隠したという宝の地図を手に入れます。

一方、聞き込み(?)にはげむメイナードは、どうやら総督府の官吏が海賊と裏でつるんでいるらしいことを探り出します。
その一人がMagistrate of custom、総督と親しい高官です。
島の酒場で海賊の一味と接触したメイナードは、仕事を探している航海士だと偽って海賊ティーチの船に乗り組むことに成功します。いま風に言えば潜入捜査って奴でしょうか?

海賊船の航海士となったメイナードは黒ひげティーチと一緒に航海し、ついにキッドの宝を発見します。
しかし脱出しようとして、捕まってしまうのです。
宝には手を出さずに逃げようとしたメイナードをティーチは怪しみ、仲間の妻子の命を盾に尋問、女子供を見殺しに出来ないメイナードは、自分が英国海軍の海尉で潜入捜査(?)を行っていたことを白状、ティーチにより孤島に置き去りにされます。

…というところで、to be continued、来週に続く…となってしまいました。

よく出来たドラマでしたので、DVDを購入しても良いと思ってますし、またNHKBSに放映をお願いする手もあるかと思います。
メイナードを演じているのはMark Umbers。ホーンブロワーのブッシュ役だったポール・マッガンにちょっと感じが似ている(ただし声をのぞく)というか、マッガンの若い頃ってきっとこんな感じだったんだろうと思わせる人です。
潜入捜査がバレた瞬間に、まぁ普通なら悔しそうな顔をするか恐怖に引きつるところを、メイナードは困ったように苦笑いするんですよね。この苦笑いに私はクラッと来てしまいました。やれやれ。

キャストと写真の一部はIMDBのこちらのページをごらんください。
DVDはアメリカ版が9月7日発売予定となっています。ちょうど明日ですね。

*************************************:

アイルランドの旅行話は追々少しずつ。
マチュリン先生の母校であるトリニティ・カレッジもちゃんと行ってきましたので、写真など紹介したいと思っています。

あぁでもその前に、これからロンドン・ヒースロー空港経由でヨーロッパに行かれる方へ>
「Blackbeard」のテレビ番組などで浮かれていてはいけません。

8月中旬のテロ未遂事件以降、ヒースローのセキュリティチェックは非常に厳重になっています。
アイルランドから乗り換えの場合は、チェックイン時のセキュリティチェックは省略されますが、それでも国際線ゲート入口と、インターコンチネンタル・ライン入口ゲート(大陸間横断便:ターミナル1の場合はサンフランシスコ、ロサンゼルス、香港、東京行きゲート手前)の2カ所のチェックポイント通過に合計50分かかりました(以前は15分ですみました)。
ロンドンからチェックインされる方はこれにチェックイン時のセキュリティチェックが加算されますから、出発2時間前では時間が足りない可能性があります。ご注意ください。

またロンドン経由で乗り換えをされる方、延着が恒常的になっていますので、本人は乗り換え便に間に合っても、預入手荷物が間に合わない場合が多々あります。
またもちろん、本人が乗継便に間に合わない場合もあります。
本人が間に合わない場合、英国航空は自動的に次の便に席を確保してくれるようですが、周囲の例を見ていると係員が手を引っ張って一緒に走り最優先でセキュリティチェックを突破する方法もあるようですので、とにかく間に合わなさそうでしたら、おとなしくセキュリティチェックに並んでいないで、何語でもいいですから大騒ぎしてアピールすると良いのではないかと思われます。

また本人が間に合っても荷物乗り換えが間に合わなかった場合:今回の私のケースですが、
ヒースロウは大混乱状態なので、荷物が次の便に乗ってくるとは限りません。私は預入荷物が手元に来るまでに2日かかりました。
着替えと下着一式、1〜2日分の常備薬は念のため持込手荷物に入れておくことをおすすめします。
あ、大量の薬は怪しまれますから、薬はあくまでも1〜2日分だけですけど。


2006年09月06日(水)