umityanの日記
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2015年08月25日(火) |
悪魔が去って、ほっと胸をなでおろす。 |
昨夜から今日にかけて、一歩も外へ出なかった。悪魔が近づいていたからだ。なんとかして迎え撃たねばならない。僕は早めの手当ということで、雨戸を全部閉めた。外が見えなくなり、まさに閉鎖空間に隔離されたようになった。電気なしでは部屋の中は真っ暗。
「さあーーきたれ」と、僕は興奮気味。だんだん強まっていく悪魔の音を耳にしながら、早めにベッドに横たわった。耳にラジオのイヤホンを当てた。時折、台風情報が流れるが、番組は通常のプログラムのようだ。お笑いのトークがあり、演歌が流れる。悪魔の子守歌のようだ。関心事は台風情報だから、好きなフォークソングが流れても、この時ばかりは、ハミングする気にはなれない。
夜中を過ぎた頃、やおら雨風の音が強くなった。「ゴーーーッ」という音が近づいては遠ざかる。木々が激しく揺れ、大粒の雨が雨戸をたたきつける。うんんんん、今回の悪魔はいままでの奴より手強いようだ。ラジオの報道はそのことばかり告げていた。
僕は一睡も出来なかった。朝の4時頃、二階の寝室から一階へ降りた。雨漏りの兆候がないか、部屋や廊下を見て回った。今のところ大丈夫のようだ。座敷のソファーでテレビをつけて寝ることにした。明け方頃、風雨がますます強くなった。どうやら九州のどこかに上陸するらしい。上陸したら、普通、悪魔はその勢いを弱めるが、今回の奴は違うようだ。あな、おそろしや。
こんな時、救世主 アーノルド・シュワルツエネーガー、シュワちゃんが「ダダン・ダン・ダダン」と言いながら、悪魔をやっつけてくれたらなあーーと、あり得ない願望に思いを馳せる僕、ジャイアンがいた。おっと、こんな非常事態に不謹慎な発言だ。平常心に戻ろう。
悪魔は九州の熊本あたりに上陸して、一路、北へ向かうコースをたどるようだ。相変わらず、雨風の勢いは衰えない。僕はソファーに横たわり、一睡もせずに、テレビにかじりついた。いつの間にか船をこいでいたようだ。
何時が流れただろうか?。朝の9時過ぎごろだったか。だんだん雨風が弱くなり、おそるおそる雨戸のない窓を開くいた。人一人っ子も見えない。周囲の田んぼは、何事もなかったかのように静かにたたずんでいた。ただ、庭にに目をやると、木々の葉っぱが丸く円陣を組んで、あちこちに固まっていた。僕は思わずほくそ笑んだ。「掃除がしやすいぜ」っと。
昼頃になると、雨も風もその仕事を忘れたかのように、静寂が周りを包んだ。「おやっつ、台風の目にはいったか?」、僕は一瞬、そう思った。その後は、九州から悪魔が退散したようだ。テレビではあちこちの被害状況を報道していた。我が所はなにもなかったので良かったが、被害を被られた方々には、心よりお見舞いを申し上げたい。
僕は安心したのか、ソファーに寝込んだようだ。起きたら午後4時。「えええつ、もうそんな時間。今日はなんにも仕事をしていないぜ。また、しばらくしたら、お寝んねの時間だ」。僕は即、雨戸を開いた。外へ出て、小屋にしまい込んでいた物品を、元の位置に戻した。あちこちに円陣を組んでいる木々や葉っぱ達を、くず籠に放り込んだ。天気の良い日に、火炎放射器で火あぶりの刑にしてやるぜーー。
おっと、過激な言葉はやめよう。とりもなおさず悪魔が去ったことに乾杯だ。さあーー、明日からまた、おまんまを食べるための労働にいそしもう。
2015年08月22日(土) |
世の中の喧噪が僕にあらぬ事を思わせた。 |
幾分か涼しくなったと思ったら、もう今日は猛暑に逆戻り。なんと言うことだ。気象がおかしい。台風もまた、アベックで日本列島を襲うべく気を穿っている。「自然ちゃんよ。いい加減にして」。僕は、汗をだくだく流しながら、奇妙に変化していく空を眺め、ただ、ため息だ。
変化といえば、今や世界中がおかしくなっている。人間本来の闘争本能がピークにさしかかっているのだろうか?。人が罪なき人を殺め、自然も追い打ちをかけるように人命を奪う。マスコミは連日、その様を報道する。正直、「またかあーーー」と思うが、もうすっかり、そんな現象に慣れっこになってしまった。
「慣れ」とは恐いものだ。戦争であれ、事故であれ、事件であれ、災害であれ、あちこちで人が亡くなっても、自分の身に降りかからなければ、何のこともなく、時は流れていく。心の中では、そんな世の中を嫌と思っても、どうすることも出来ない。ただ、恐怖におののき、我が身の安全を祈るだけだ。
昔、思ったことがある。「昔に戻った方が人生、幸せかなあーー」、なんて。昔と言っても、僕の考える昔は、原始時代の頃までさかのぼる。女は火をおこし、赤ん坊を背負いながら洞穴で待つ。男は外で狩りをして獲物を持ち帰る。暗くなれば寝て、お日様が昇れば起きる。自然の様子をうかがいながら、自然とともに生きていく。今みたいに世界中の情報が伝わることもなく、ただ、近辺の有様を知るだけ。それだけで十分だ。
こんな事を書くと、神は僕に問うだろう。「おまえは、今持っている脳を、原始時代に持ち込むのか?。それとも、脳を退化させて原始時代当時の脳に戻すのか?」って。うんんんーーー、果たしてどちらが幸せなんだろう。僕は今持っている脳を堅持して、原始生活を営むべく、山奥にこもりたい気持ちが強い。
「あっはっははあーーーー」と神は笑うだろう。言葉では何とでも言える。要は実行できるかどうかだ。神は言う。「おまえは、怪しく灯るネオン街の誘惑に勝てるかい?。焼酎のお湯割りや色んな料理の味を忘れることが出来るかい?。雪女みたいな美しい女性の顔を忘れることが出来るかい?ーーー。点数制カラオケの醍醐味を忘れることができるかい? エトセトラ」って。
僕はしばらく考えて、言うだろう。「か、か、か、神様、僕にはできません。やはり、この娑婆世界で、色んな苦難に遭遇しながらも、生きていくことが一番、幸せのように思えます」と。僕は転げるように、山を下るだろう。「ネオンチャーーーン」って叫びながら。
いやはや、世の中の喧噪が僕に、いろんな事を思わせる。ただ、言えることは、「人間は、人に幸せを与えながら、ひたすら懸命に生きなければならない」と言うことだ。神様、これでいいかい?。「いいともーーー」って、聞こえたような・・・・。
幾分か涼しくなった。もう、暦の上では秋。つい先日までの猛暑が嘘のようだ。僕は、ひたすら仕事に専念。母の初盆にも行けずじまいだった。週末、高校時代の同窓会が故郷?である。その時、墓参りをしようと思っている。
故郷・・・・、故郷かあーー。故郷はやはり、家があっての故郷だ。もう、僕には帰る家はない。家が解体され母もいなくなったからだ。ただ、住んでいた地に戻れば、きっと懐かしさを覚えるだろう。それを故郷といえばそうとも言えるか?。
よく、ネズミ男君が言っている。「雨降る故郷、はだしで歩く」。山頭火の歌らしい。防府の天満宮にその石碑があるそうな。いやああーー、その気持ちがよくわかる。故郷に帰ったら雨が降っていた。裸足で歩くと、懐かしい地面のぬくもりが体中に伝わってくる。そんな感じだろう。「おっかさーーーん」と、叫びたいぜ。
ところで、今年は戦後70年の節目の年。各地で慰霊祭等が催されている。広島や長崎に原爆が投下されて70年が過ぎたわけだ。いまだ悲しみも癒えぬまま、遺族の方々、被爆者の方々も高齢となられ、悲惨な戦争の事実、原爆がもたらした無残な実態を後世へ語り伝えていくことも、ままならぬ状況にあるようだ。戦後生まれの我々も、戦争や原爆がいかに悲惨で愚かなことであるかを語り伝えていく義務があるように思う。二度と戦争を起こしてはならない。
お盆が過ぎて、刹那の涼が、僕にそんなことを言わせた。
2015年08月13日(木) |
今日の仕事はつらかった。 |
「今日の仕事はつらかった。あとは焼酎を喰らって寝るだけさー」。こんな歌があったっけ。いやああ、猛暑の中での仕事は確かにつらい。くらくらっと、めまいがする。だからといって、仕事を放棄することも出来ない。
今日は、朝6時半から一日かけての仕事。幸いネズミ男君が僕の仕事を手伝ってくれた。彼は、草刈りを始め、何かにつけて僕のサポートをしてくれる。打算からではない。真の友人とはそうしたものだろう。
今日の仕事はドライバーである。「ネズミ男」という異名を持っている彼。こまめによく動いてくれる。とは言え、僕以上にそそっかしく、運転も荒い。草刈りとは大違いだぜ。なにせ、車間距離が短く、「おい、おい、もっと、車間距離を置いたら」と言うと、「皆からそう言われる」と平然としている。僕はひやひやものだ。助手席から、「はい、こっち。はい。、右に曲がって」等、指示をすると、「早く言ってよ」と、急ハンドルだ。怖いぜ。
そんな塩梅で、僕一人でなら夕方6時頃までかかるだろう仕事を午後2時半に終えた。時間のゆとりがあったので、昼飯はひさしぶり、本当にひさしぶりに「回転寿司店」の扉をくぐった。すべて一皿、百円のようだ。ベルトコンベアに乗り、器に盛られた寿司が二匹ずつ流れてくる。「これだ、逃がすまい」と皿をつかめど、獲物が捕獲できない。
ネズミ男君が「こうするんだよ」と言って、獲物を捕獲してくれた。「いやあーーー、経験に勝る先生はいないぜ」と、妙に感心した。獲物を捕獲すると、テーブルの上に設置されている「捕獲しました」というボタンを押すようになっている。これが代金決済の指標なんだろう。ボタンを押さないと、どうなるのか?。試していないのでわからないが、「ピン・ポーン」とチャイムが鳴るのか、さもなくば、マイクで「何番の方ボタンを押してください」と、告げられるのか?、はたまた、係員が飛んできて、食べた皿の数を計算するのか?、「わかんなあーーーーーい」である。
まあ、それは良いとして、今日は 疲れた。後、数日で仕事も完結する。その後はt冷たいビールと暖かい焼酎とカラオケで気勢をあげることにするか。ネズミ男君もそれを期待している。なんなら、相撲女性と一戦、交えてもいいか。見事投げ飛ばされて、僕は言うだろう。「まいった。おかわり」とかなんとかね。
さあ、明日も頑張ろう。ネズミ男君が明日も手ぐすねひいて待っている。たのんまっせー。
いやああ、暑い。こんなに暑いと心身ともに参ってしまう。「犬も歩けば棒に当たる」というが、「ちょっと歩けば汗に当たる」。うんんん、今いちか?。部屋から廊下へ出ると30度の空気が全身をほてらせる。同時に汗がだくだくと吹き出る。クーラーを入れて静かにしていれば、温度は20度代後半に下がるが、それじゃ、あばかんでー。蓑虫みたいに夏眠という訳にもいくまい。おまんまの食い上げだ。
いまや世界的に気候が乱れているようだ。各地で被害が続出している。幾人もの人たちが亡くなっている。マスコミはそんな状況をつぶさに報じる。正直なところ、そんな悲惨な情報は知りたくないし見たくもない。誰もがそう思っているに違いないが、明日は我が身に災いが降りかかるかもしれない。まさに不確定性の時代。カオス、混沌の時代だ。
宇宙の絶対神が僕、ジャイアンに「地球に関する全権を与えよう」と言ったら、僕はまず最初に何をするだろうか?。時々、ベッドの中で考えているが、まず、世界中にある武器を無能力化しようと思う。武器よさらばだ。
有史以来、人間は絶え間なく争ってきた。もう争いは嫌だぜ。何故、人間は争う?。考えられることと言えば、種の保存だろう。そのために他を駆逐して進化してきた。種といっても、人間種は、ゴリラ、オラウンターン、チンパンジー、人間の4種類。それぞれに分化して棲み分けている。とりあえず人間が一番、利口だ。
利口であるが故に、欲も深い。その欲が争いを生み、今や地球を破滅へと誘っている。最近宇宙飛行士となった人が、「地球は本当にきれいです。皆さんにも見せてあげたい」と言っていた。僕も宇宙から地球を眺めて見たいものだ。
まだ間に合う。こんなきれいな地球を守らねば。「地球環境を改善すべく、世界の人々よ、手を握りあおう。武器をなくし平和のために生きよう。種の保存のために協力し合おう」。灼熱の地獄が僕、ジャイアンをして、そんな事を言わせた。
「宇宙の絶対神様、この辺で地球に関する全権をお返しします」。いやああ、僕には荷が重いぜ。暑さが僕を夢想の世界へ導いたようだ。おっと、目が覚めた。仕事だ、仕事だ。冷たい水を「グッ」と喉に流し込んだ。
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