< 離れても想いがありますか >
やっと逢えたお前と別れ、 自分の街に戻ってきた。
次に逢う日はもう決まっている。
文字と声が本物の恋愛を育めるのか? 俺の気持ちはお前に向いているのか?
嬉しさや余韻よりも、 不安ばかりが大きくなる。
自分に自信が持てなければ、 俺がお前の力になれる筈は無い。
この日記を始めてみよう。
気持ちの整理をする為に。 自分の力を得る為に。
そしてお前の為に・・・ |
2001年03月28日(水)
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< 俺は期待外れじゃなかったですか >
初めて逢った彼女は・・・
ひいき目に見ても、 顔もスタイルも見栄えはしない。 年上のお姉さんだと感じていたけれど、 俺よりよっぽど子供。
けれども、 お前は俺を一番わかってくれる人。
ずっと文字と声だけの会話だったから、 お前を理解するのも、 俺を理解してもらうのも、 大変だった。
だからこそ貴重な関係なんだよ。
隣に寝ているお前の寝顔に口づけをして、 ふと小さく息を吐く。
「長かった」
それが正直な感想。 整理券を受け取ってからもう9ヶ月が過ぎている。 |
2001年03月27日(火)
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< この迷いは確信ですか >
長い時間がかかったけれど、 やっと逢おうと言ってくれたアイツ・・・
お前に逢う前に、 気持ちの決着を付けておかなくてはならない。
お前に逢う約束を取り付けた後、 その前に本当に好きな人と逢う約束をした。
別に彼女は全く気にしなかったろうけれど、 共通の友人を誘って三人で逢った。
俺の今の気持ちでは、 二人で逢う事は出来なかったから。
目の前にいる彼女の姿は、 打ち解けた友人としての姿なのに、 素の彼女の魅力は、 俺の気持ちをどんどん奥深くへ引き擦り込んで行く。
目論見とは逆に、 ますます彼女を好きになっている俺に気付かされた。
迷いを深めるだけの結果に、 自分の気持ちが整理できない。
待ちに待った筈のお前に、 もうすぐ逢えるのに。 |
2001年03月24日(土)
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< クリスマスを想い出せそうですか >
初めてのクリスマスは、 一緒に過ごせないクリスマス。
けれども、 お互いの気持ちが確かだから、 寂しくも無い。 むしろ楽しい。
「悪くないなぁ・・・」
プレゼントを見ながら、 そう思う俺がいた。
「初めてのクリスマスはこんなだったね・・・」
そんな思い出話をしているお前が、 ふと目に浮かんで来る。
本物だった整理券は、 渡されてからもう7ヶ月近くだけれど、 有効期限は無い永遠のチケット。
だから逢いに行けるまで、 もう少し待っていて欲しい。 |
2001年03月23日(金)
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< 本当に逢おうって言ったのか >
終止符を打とうと思っていた。
逢ったこともない彼女に、 ましてや俺の事を本当に想っているかどうかわからない彼女に、 これ以上気持ちを保つ自信はないから。
好きなままで終わろう。 その方がお互い幸せだから。
もう限界・・・
その気持ちを察したんだろうか? ただの偶然なんだろうか?
彼女が一言書いてきた。
「早く逢おうね♪」
お前ががこんな事を言い出したのは初めてだな。
いつの間の心境の変化かはわからないけれど、 少なくともここ数週間の事には違いないだろう・・・
偽物かも知れなかった整理券が、 本当の整理券になった。 それで充分だと想った。
終止符を打つ気だった俺は、 また呼び戻された。
整理券を受け取って7ヶ月。
お前は過去から開放されて、 やっと逢いに行ける体勢になったというのに、 俺は身動き取れない状況。
今度は俺が、 お前を待たせる番になってしまったね。 |
2001年03月21日(水)
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< 呼び方に拘るのは可笑しいか >
俺を名前で呼べるのは、 お前だけ。
お前の名前を呼べるのは、 俺だけ。
お互いの気持ちを伝え合って、 お互いがあれだけ喜んでいたこの事を、 もう忘れたのか。
俺以外の男に名前を本名で呼ばせて、 平然としている彼女。
さすがに堪忍袋の緒が切れた。
整理券を受け取ってもう半年。 もう俺には気持ちを保つ自信が無い・・・。 |
2001年03月20日(火)
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< 限界を感じてるのか >
友人の死という出来事から立ち直り、 徐々に人と約束して会う事を、 お前は抵抗なく思えるようになってきたんだね。
俺と同じようにネットで知り合い、 今では親友となった女友達と、 会う事になったらしい。
嬉しい。
けれども未だ逢ってくれない事実が、 俺の首に巻き付いて、 ギリギリ首を締め付ける。
お前が前向きになっている証拠。
今までとは比べ物にならない程、 お前にとって良い事なのに。
受話器越しに聞こえてくる彼女の嬉しそうな声。
「楽しんで来いよ!」
どんな想いで居ようと、 そう答える事しか俺には出来ないのだ。 |
2001年03月19日(月)
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< 想いの強さが問題なのか >
考えや想いを形にしなければ、 相手には伝わらない。
頭の中や心の中なんて、 見る事は出来ないのだから。
ましてや逢う事ができない以上、 相手の表情や雰囲気を察する事など出来ないだろう?
文字や言葉にしなければ、 想っている事も伝わらない。
俺が言う「好き」って一言が、 お前にどれだけの安心を与えて来た?
それを逆の立場に置き換える事は、 お前には出来ないんだね。
ちょっとした彼女の身勝手を、 許せずに怒った。
彼女は謝罪の中に、 こんな言葉を添えて来た。
怒ったりした時に、たまに思う時がある。 自分の方が気持ちが強いって思ってるんじゃないのかな?って。
わたしが言葉にしなさすぎるのかもしれないけれど。 ホントにいつも想ってるよ。
彼女の気持ちは嬉しいけれど、 納得はしない。 お前が言葉にしない以上、 俺の想いの方が強いと考えるよ。
そもそもどっちの想いが強いかなんて、 問題にすらならない。
「逢おうというアプローチを断られてる男がここにいる。」
現状はそれだけなんだから。
整理券は5ヶ月目。 未だに順番は回ってくる気配なし。 |
2001年03月18日(日)
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< この感情は血迷いですか >
自分の気持ちが揺らいでいた頃、 ある女性と会った。
初めて会ったのは半年前。 好みのタイプだった。
けれどもこの人は既婚者、 その時は「好みだな・・・」と思った程度で、 何も感じなかった。
次に会った時も、 気持ちに変化はなかった。
今回は違った。
心臓が激しく動いているのを覚られないように、 さも平静を装う俺。
何気ない一つ一つの動作が、 愛おしくてたまらない。
「もしかしたら・・・」 「本当に好きなのはこの人か?」
必死に否定したい自分と、 そう思わないと辻褄が合わない心臓の高鳴り。
必死に自問自答する。
どっちが好きなのか、 どっちが大切に想える人なのか。
先に浮かんだのはお前じゃなかった・・・ |
2001年03月17日(土)
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< もう少し待ってみますか >
自分の気持ちに自信が無い時には、 その雰囲気が周囲に伝わるんだろう。
揺れる俺を見透かしたのか、 友人から「会ってみない?」と女性を紹介されかかる。
黙っていれば良いのに、 不必要な事まで俺はお前に話してしまった。
挙げ句の果てに、 会わずに断ったという事を伝え忘れた。
火が付いた様に怒ったお前は、 謝罪にも何も聞く耳持ってはくれない。
その気持ちを溶かしたのは、 某局のテレビ番組「キスイヤ」。
そこには、 一度も会った事が無いのに結婚の約束までしている人がいた。 俺らみたいなこんな奇特な組み合わせ、 他にいないと思っていたのに。
「見てる?いるもんだなぁ・・・」
そんなメールから、 ようやっと和解する。
少しだけ、 お互いが自信を取り戻すきっかけになった。
もうちょっとだけ待ってみよう。 この激怒は想いの証拠だから。 |
2001年03月14日(水)
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< まだ逢えないのか >
お前の誕生日を待ち望んで来た。 あの言葉を支えにして来た。
「誕生日まで待って。」
けれどもその誕生日は、 数週間前にプレゼントを贈るという事だけで終わっていた。
整理券を受け取ってから4ヶ月。
何が足りない? 俺は信用出来ない?
どうしても逢ってもらえない・・・ もうちょっと待ってとしか言ってもらえない・・・
「長く休めそうなんだけれど・・・逢ってみない?」
「ごめん・・・」
本当に想われている自信が、 持てなくなる。 |
2001年03月13日(火)
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< 友達と会うのもだめですか >
「自分は俺と逢おうとしないくせにそこまで言えるのか?」 「俺には女の人とおはようの挨拶すらさせないのか?」 「お前はそこまで偉いのか?」
そんな暴言が口をついて出てくる寸前、 慌てて手で蓋をする。
友達が俺の街に遊び来る。
彼女はそれを知ると、 すぐに俺との連絡を絶った。
二人で会わなくても、 友人が女性と言うだけで、 怒っている。
その事に限った事では無く、 ただ会話をする事ですら制約しようとする。
異性と完全に関わらずに日常生活を過ごす事など、 不可能だ。
嫉妬に納得もくそも無いと思うけれど、 明らかに度を超えた嫉妬。
お前に逢えば全部解決できる筈・・・
そう想ったところで、 彼女の気持ちが落ち着かない以上、 逢う事は出来ないんだ。
「逢わせてくれないのに・・・」
何度も何度も心の中で呟いた。
整理券を持たされて2ヶ月半。 整理券は依然整理券のまま。 |
2001年03月12日(月)
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< 俺を想う余裕がありますか >
2ヶ月という期間は、 長いようで短い。
あれだけ色々な事を話して、 二人の距離は相当縮まったけれど、 まだ遠い。
「これから逢えない?」
お前の家の近くに行く事など、 そう多くは無いのに。
こんな機会は滅多に訪れないのに。
「まだ逢えない。」
当然の様に帰って来る答え。
まだ怖いのか? 立ち直れないのか? 時間にしか解決できない事なのか?
俺には何にもできないのか・・・
心の内はお前に見せるつもりも無いし、 お前だけには絶対に気付かれない。
整理券を受け取って、 まだ二ヶ月じゃないか。 たったの二ヶ月じゃないか。
弱音を吐くには早過ぎる。 |
2001年03月11日(日)
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< そんなことがあったのか >
お前から届いた言葉が、 すべて納得行く物に変化した。
「帰ってきてるの分かってるのに何も言わなくてごめん。」
という訳のわからないメールの理由も。
「誕生日まで待って。」
逢いたいと言う俺に答えた、 お前の言葉も。
俺がお前に心の内を吐けた理由。 お前だけには言えた理由。
「お前が同じ事を体験したから」
お前の言葉は嘘の様で、 本当の話なんだ。
前にみんなで会おうとした時ね、友達を亡くしたの。 ちょうどあのとき、その友達と会う約束してて。 でも、そういう事になっちゃって。過労だって。 だから今は、約束して人に会うって事が、ちょっと怖い。 来なかったらどうしようって思いがある。
あたしのわがままだけど、 このあたしの気持ちはどうしようもないから 待ってとしか言えない。
だから焦んないでほしい。
何時まで待てるか・・・
逢ったことがない女に、 どこまで自分が気持ちを維持できるのか・・・
正直迷った。
そして受け取った。 何分待ちになるかわからない整理券 |
2001年03月10日(土)
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< 相思相愛だったのか >
我慢しきれずに告白した。 向こうも俺のこと好きだったらしい。
「あなたより後だけれどね・・・」
そんな強がり言ってる。
もうすぐ俺の誕生日。 時計が欲しいとおねだりをしてみた。
お土産交換の様な友達付き合いではなく、 二人の最初の記念。
初めての形ある物。
文字と声で作られた相手だけれど、 この気持ちは本物らしい。 |
2001年03月09日(金)
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< 何故胸の内を開けたのか >
家族にすら言えなかった気持ちが、 何故か簡単に言葉になる。
4ヶ月近く秘めていた筈の気持ちが、 堰を切った様に出て来る。
高校の同期が自ら命を絶った。 親父が死んだとき以来の衝撃だった。
彼が自殺するほんの1ヶ月前、 同期で集まる機会があった。
風邪で体調を崩していた俺は この会に欠席した。 彼に会う最後のチャンスを、 自分の意志で失った。
悔しかった。
縁を大切にしよう。
「あの時会っていれば・・・」
そんな後悔はしない様に、 多少無理をしても機会は大切に生かそう。
何時命が失われるかわからないのだから・・・
その思いを行動に繋げて来たつもりだった。
親父の死に直面して、 あれだけ考え強く思った事が、 全く生かされて無かった。
俺が彼と会っていれば、 もしかしたら彼は自殺しなくて済んだかも知れない。 俺なら気付いたかも知れない。
感情の塊を次々に投げ付けても、 お前は平然と受け止めたね。
どうしてお前は、 この気持ちを受け止められるんだ?
今ならその疑問に答えられる。 お前の身に起こった事が関係あったんだ。 |
2001年03月08日(木)
---------- History
< お帰りが言えますか >
本当の元通りじゃない事ぐらい、 俺にもわかる。
けれどもその事には目を背けて、 普段通りにする事が、 きっと俺に求められている事。
「何があった?」
そんな言葉は、 俺の胸に仕舞っておけば良い。
「聞きたいけど聞けない・・・」
そんな怖さなんて、 俺だけが感じていれば良い。
お前は戻って来たんだから。 |
2001年03月07日(水)
---------- History
< 話せない事があるのですか >
俺はお前と付き合ってるわけでも無い。 ましてお前に逢った事も無い。
だからと言って、 いきなり連絡を絶って良い筈は無いだろう?
しばらくの沈黙の後やっと届いた文面は、 余計に不安を深めるばかり。
おかえりなさい。 帰ってきてるの分かってるのに、 何も言わなくてごめん。
逢えない事を気にしてるのか? 断った事を気にしてるのか?
それとも先約に夢中なのか? どこに居る? 誰と居る?
不安だけ増やして消えたりするか?
違う違う。 俺のすべき事はこんな行為じゃない。
怒り半分の感情に蓋をしなければ。
お前が本当は何が言いたいのか、 冷静に見守らなければ。 |
2001年03月06日(火)
---------- History
< ちゃんと楽しんでいますか >
逢えないのは仕方ない事だけれど、 他でもないお前の言葉は、 何故か強烈に心に響いて来るね。
「ごめん、私だめだ。」
今更先約を恨んだって、 お前と逢える様になる筈ないのに。
目の前で大騒ぎしている友人に申し訳ないけれど、 少し休憩させてくれ。 彼女を想う時間をくれ。
みんななら、 友達なら、 きっとわかってくれるでしょう? |
2001年03月05日(月)
---------- History
< これは嫉妬と違いますか >
お前が何処にも見当たらない。 何処を探してもお前が居ない。
今朝の気まずい別れ方を、 俺は悔やんで右往左往している。
寝不足になろうが構わないから。 楽しいから此処に居るんだ。 嬉しいからお前と話すんだから。
「私はずるい?」
お前が漏らした言葉の意味が、 やっとわかった。
俺以外の男で悩んでいても構わないから。 居なくなるのだけは止めてくれ。
絞り出した言葉は、 お前に届いただろうか? |
2001年03月04日(日)
---------- History
< 同じ朝日が見えましたか >
毎晩のように顔を合わせ、 朝日が昇るころ、 画面の向こうのお前にこう伝える。
「コーヒー入れてくるね」
文字だけの関係の相手と一緒に、 モーニングコーヒーを飲む。
二人だけの習慣。
一杯のコーヒーはお別れの挨拶だけど、 また逢う為の固い約束・・・ |
2001年03月03日(土)
---------- History
< 画面に匂いでも付いていたか >
流れ着いた掲示板には、 不思議な雰囲気があった。
「変わってる」
俺の心は、 素直に誉め言葉を呟いた。
なんとなく漂う同じ匂い。 自分と似ている様な匂い。
もしかしたら、 俺を本能的に理解できる人。 もしかしたら、 俺が本能的に理解できる人。
画面の中での恋愛なんて、 信じちゃいない。
けれども、 沸き上がったこの感情は打ち消せない。
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2001年03月02日(金)
---------- History
< 日記はおのこもするものですか >
自分の考えに整理がつかなくなったから。 自分の気持ちに自信がなくなったから。
恋愛日記なんて柄じゃないけれど、 女々しい男かも知れないけれど、 気持ちを正直に書いてみよう。
男もすなる日記といふものを 女もしてむとてするなり
この日記が俺の力になりますように・・・
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2001年03月01日(木)
---------- History
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