年末、有明に行ったとき。どことなく似たような雰囲気のひとたちが、かたまってあちこちに座り込み、薄い本を見たり、話したり、ぼうっとしたりしていた。その集団の周りには、なんとも満足そうというか、喜びにあふれているというか、実に嬉しそうなオーラが漂っていた。 脳内の幸福度を示す目盛のようなものがあったら、きっとここにいる人たちは、凄く高い数値を出すんだろうなー、と思いながら、わたしも自分の買い物をすませ、夫のところへ戻った。世の中にはこういった世界を知らなかったり、知っていてもまるで必要としていなかったりする人もいて。そうであるというのはどういう感じなのかな、と思うこともある。でもわたしはもうこちら側に生まれつき、かなり育ってしまったので、そちら側を知ることはないんだろうなー、とも思う。そちら側に生まれたかったか、と聞かれればいいえと答えるし、そちら側に行きたいか、と言われても首を振るけれど。 ただ、そういう人たちに、わたしたちはどう見えるのかな? と思ったりもする。この、並はずれた幸福感は、わかるひとにしか伝わらないのかな? と。
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