stray notes

氷砂糖

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何か足りないアンテナのまま
2003年11月28日(金)

お給料が入ったので、美容院へ髪を切りに行った。担当の美容師さんとあれこれ話しているときに、TVの話題になった。よく見てるのはなんですかと聞かれ、うーんケーブルテレビの音楽チャンネル適当に流してるほかは、朝と夕方ニュース見るくらいかなーと答えた。朝、なんてニュースですか? と聞かれ、その番組名を知らないことに気付いた。確か10チャンネルだったと思うが、朝電源を入れるだけなので、絶対そうだったかは自信がない。新聞が並んでいて、ニュースをピックアップしていて、コメンテイターがいて、えーと。ただ流れてるだけだからなぁ。アナウンサー名も覚えてない……。んー度忘れしちゃったけど、天気予報始まるあたりで家を出るんです、と無理やり答えた。美容師さんはあー、天気予報は見たいですよねーと言い、そこからまた別の話題へ流してくれた。

ふだんより軽く垢抜けた髪を揺らしながら、帰り道。なんでもぼーっと通り過ぎてしまうのではなく、少しは地に足をつけて、現実をしっかり認識すべきかもなぁと考えた。わたしの、世の中に対するアンテナというのは、自分の興味のあるものしか受信しておらず、それもかなり自己流にうけとっている気がする。それを悪い、とはあまり思っていないのだが……。世間話くらい無難にこなせるようになってみたい気もする。

しかし今自分が通っている道の説明もできないような人間なので、やはり多くを覚えるのは難しいかもしれない。そんなにものすごく困るわけでもないので、やはりこの、何か足りないアンテナのまま、ぼうっと生きていくほかないのだろう。


学年に一人位いてもおかしくなさそうな感じ?
2003年11月26日(水)

SHIHOがananでヌードになった。好奇心で見てみたが、ヌードも、服を着た彼女と全然雰囲気変わらないな。肌やからだのラインが綺麗なのも、ファッション誌でもともとわかっていたことではあるし。まあ同じ人だしなぁ。脱いでも少しもいやらしくなく自然。子猫や子犬や赤ん坊のよう。きれいだが冷たくなく、愛らしいがくどくない。

しかし(微かだが)妙にこそばゆい感じがするなーと思い、なぜか考えてみた。そうか、なんか、小学校のとき仲のよかった女の子に似てるからだ。だからだ。SHIHOを超大好き! ということは別段ないが、まあ普通に好感がもてるかなという風に見ていたのだが、今まで(つまりヌードになるまで)彼女に似てるなんて全然気付きかなかったし、思い出すこともなかったのだが。

しかしああいう感じの女性と言うのは、クラスにひとり、とは言わないまでも、学年にひとりくらいいそうな感じがする。超美人というわけではなくても雰囲気がよく、彼女を嫌う人はほとんどいないんじゃないかな、という女の子。嫌いになるのが難しいタイプ、というか。そばにいるだけで、癒されてると気付かないまま、癒されてしまいそうな。

とかなんとか思いながらも、雑誌は棚に戻し、買わずに帰宅してしまった。いやー、他の特集に興味なかったので……。


"MAMA"
2003年11月23日(日)

最近、スパイス・ガールズの”MAMA”という曲だけを繰り返し聴いている。レンタルしたものなので、そして歌詞カード等がないので、どういう経歴のひとたちなのか、どういう内容を歌っているのか、よく知らないまま聞いている。

以前CATVで、適当に音楽番組を流していたとき、妙に耳に残った曲だった。綺麗な女の人たちが、「ママ、大好きよ」という意味のところで(さすがにそれくらいは聞き取れる)、客席にいる、自分の母親らしきひとに手を差し伸べる……みたいなプロモだったと思う。娘は父親に似るというけれど、それなりに母親にも似てるのだなぁ、と思いながら見ていた。なんという名前のひとたちで、なんという題名かはわからなかったのだが、いつかまた聞きたいな、とずっと思っていた。

わたしは現在、母の顔も見たくないし声も聞きたくないしメールすら読みたくないと思っている。わたしをほしくなかったのにおろさないでくれたこと、生みたくなかったのに産んでくれたこと、生まなければよかったと思いながらも殺さずに育ててくれたことには感謝しても。父でない男の人のところへ行くなら、それはわたしの知っている母でなく、よく知らないひとりの女の人の人生だ。ひとは日々変わっていく。やがて顔も声も思い出せなくなるだろう。そういう人間が、こういう曲に惹かれるのも妙かもしれないけれど。

この世のどこかで、元気で無事でお幸せに(さすがに病気や怪我や不幸になってほしいとは思わないし思えない)。わたしと無関係に、いい人生をお送りください。


あの暗い道をどこまでも(内容も暗いです)
2003年11月20日(木)

最近は日が落ちるのも早くなり、まだこんな時間なのに? と思っても、あたりは真っ暗だったりする。夜空を見上げながら、わたしは社会人3年目の終り頃を思い出した。4月に母親が家を出ることになっていたので、2月・3月は、ひとりで毎晩のように夜歩きしていたのだ。

「出て行ってほしくないなぁ」とは思っていたものの、「まあ本人がでていきたがってるんだしなぁ」とはわかっていたので、「そうなってしまうんだろうなぁ」と9割9分あきらめていたが、かといってすっきりさっぱり何も気にしないのも難しく。じっとしてるのも嫌で、母親と顔を合わすのも面倒で、とにかくひたすら歩きまくっていた。歩いているとあまり考え込まずにすんだし、東京は道が広く表示も多いので歩きやすかったし、何より家にいなくてもすむのが楽だったのだろう。20代半ばで今更ぐれるというのも妙だし、お金もたいしてないしで、今考えると健康的(?)な逃避だった気がしないでもない。朝帰りをするでもなく、電車のある時間には寝に帰ったし、仕事にも休まず行っていたし。

4月に母がいなくなり、はじめはその不在感の大きさに慣れなかったけれども、とりあえずあまり落ち込まずにはすんだ。こころのどこかで、出て行かないでくれないだろうか、とくよくよしていたのが、ありえないとはっきりしてあきらめもついたし、また家事やらなにやらで悩み悲しむ暇はあまりなかったのだ。ただ、もし母が出て行ったことで、いいことがひとつあるとしたら。この先惚れた男に逃げられたとしても、これほどの打撃は受けずにすむのかもしれないなぁ、と考えたりもしたので、それなりにつらくはあったのだろう。

わたしは現在、当時働いていた会社をやめ、別の仕事をしている。結婚して実家を出たので、夜歩きすることもあまりない。それでも。わたしの魂の一部は、いまでもあの暗い道をどこまでも、歩きつづけてるような気がしてならない。


機種変
2003年11月16日(日)

3年くらい使っていたPHS、最近妙に調子が悪い。電源が入っていても電波が届かず留守電扱いになってしまったり、電話がつながったと思ったらきれてしまったり、つながっても音が遠かったり、「もうこれは寿命なのかなぁ」という状態になってしまった。もしかするとこういうのはずっと使うものではなく、定期的に機種変すべきなのかもしれないが、わたしは(あのCMじゃないけど)「とりあえず話せればいいや」くらいにしか思っていないので、使えればずっと使うつもりだったのだ。今は携帯も色々あるらしいけれど、なんだかんだいってもこっちのほうが安そうだし、新しい番号やメールの連絡も面倒だし、このままH"があるうちはこれでいこう、と思っている。

機種変かぁ……と最近売り場を眺めていたら、巷で噂のカメラ付PHSも見かけた。わたしは写真をとるのもとられるのもほとんど興味がないので「あーでてるなー」程度の感じしかないが、H"ユーザーで写真も好きな人は嬉しいだろうな、と思う。ただわたしの場合カメラ付なのに使わないのもなんだしな。その近くに綺麗な色のがあり、画面もおおきめなので、今度はこれにしたいな、と思ったら品切れの様子。しかしお店によってずいぶん値段が違うのだな。もう少し考えよう。今のが完全に使えないわけでもないし。

夫がわたしのPHSを見て、「あれ、それ頭のところが割れてない?」という。「ん? あ・ほんとだ。なんだろ」ぱちんとしめなおしたら、アンテナの調子がよくなった。もしかして、これが原因? うーん。確かに動作は少しましになった気がするが。でもそろそろガタがきてるのは本当だし、あれこれ見たら新しいのがほしくなってしまったし、しばらくしたら変えよう。↑こうでも書いておかないと流してしまいそうなので。


死ぬまでにしたい幾つかのこと
2003年11月09日(日)

「死ぬまでにしたい10のこと」とかいう映画があるらしい。余命2ヶ月のヒロインが、死ぬまでにしたい10のことを書き出し、実行していくという筋らしい。雑誌を拾い読みしたり、WEBでちらっとみたりしただけなので、それしかわからないのだが。自分の場合、どうなるのかな……と考えてみた。

が。真っ先に浮かんだのが「日本酒風呂」。湯船に500ccくらいの日本酒を入れて入ると、からだがよくあたたまり、肌も綺麗になるというのを何かで読んで、まだ試していなかったので。これが一番に来てしまうというのもなんだけれど、それ以上に困ったのは、ほかにあまり思いつかないということ(追記。30代になったら、ひとりでお酒が飲めるようになりたいな、というのを後で思いつきました。仕事帰りに一杯、とかしてみたい。女性一人で入れるお店を探すところから始めなくちゃいけませんが、ささやかな野望なのです)。

「死ぬまでにしたい幾つかのこと」は。だいぶかなってしまったのでは、と思います。一度くらい誰かに好きだと言われたいなとか、お嫁さんになってみたいなとか、ドレスを着てみたいなとかはかなえてもらったし。あ、正直に言えばHもしてみたかったです(笑) どんなものか知りたかったし。でもこれはものすごくこわくもあったなぁ。それからそれから。一度くらい海外に行きたいというのも新婚旅行でできたし、コドモがほしいとは思ったことがないし。就職したいー、という学生の頃の悲願も一応は(短期間だけれど)達成したし。ちいさいころの憧れだった夜遊びもそれなりに楽しんだし。お化粧もお酒もお洒落もできた。なんか妙にせせこましい希望が多いのは、家が異様に過保護・過干渉だったせいかな? 大人になるまで禁止されてたこと、というのが(多分、同世代の女性に比べて)色々あって。うん、大人になって、あれこれできたのは嬉しかったですね。

さて。こうみると、今お迎えが来てもさしせまってしたいこと、というのは、そんなにないようです。しいていえばグイン・サーガを最後まで読みたかったなーというのと、HPでほったらかしになってる小説をラストまで書きたかったなーというのがありますが。でも、なにか災害が起きて、神様が「よし、このなかで、現世に未練や心残り、執着の強いものだけ残してやろう」と考えた場合、あっさり候補からふりおとされてしまうような……。



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