虎平太の四方山日記
虎平太の日常を書き綴った日記みたいなものもの・・・。毎日更新(の予定)。

2002年05月30日(木) 講演

寝起きの電話には気をつけた方がいい。「講演をお願いしたいんですが。」ある日の朝、僕はそんな電話で起こされた。意識がまだ夢の中にあったのか、なんとなくOKを出してしまう。意識がハッキリしてくると、ちょいとばかり後悔の念が頭の中を駈けずり始めた。なにせ、講演なんてやったことがないのだ。それに、人前でしゃべるのはあまり得意な方ではない。理由は「アガル」からだ。僕という人間を知っている人の中には、「うそーっ」という人がいるかも知れないが、そんな人はきっと僕のことを誤解している。僕がしゃべりで得意としている人数は、せいぜい5〜6人のミーティングまで。それ以上は、アカン。
そんなワケであれよあれよという間に講演日になってしまった。タイトルは「心がワクワクすることを見つけよう」(どうしてこのタイトルになったのかは想像におまかせします)。依頼された時間は1時間。でもやっぱりもたんかったね。45分ぐらいだったかな。さて、ここでひとつの疑問。講演する人って原稿はきちんと書くのだろうか。うーん、僕は書けませんでした。一度、拝見したいものである。講演後、質問が3つほどあったので、まあ成功の部類ではあるまいか。
講演って何が難しいと思います?まあ、内容に関してはあたりまえなんだけど、それ以外では、水を飲むタイミング。なかなか間がとれないんだよね、これ。みなさんの視線が集中してるのがわかるし。えっ、僕はどうしたかって?咳払いをしながら「ちょっと失礼」なんて言いながら意外と堂々と飲んでたかな、はい。



2002年05月17日(金) 対極

ここ最近、人からよく言われること。「あなたには、すごく大人の部分とすごく子供の部分しかないみたい」。要は、中庸がないってこと?うん、なかなか嬉しいぞ、その言葉。これもある意味、対極だからね。三十数年も生きてきて、ようやくこの「対極」の本質にたどり着いたような気がする。理屈では、わかってたつもりだったんだけどね。
その昔、悲しくて心が張り裂けそうになった時、こんな感情なんてなきゃいいのにって本気で思ってた。でも最近は、悲しみを知っている人だけが喜びを実感できるんじゃないかなって思えるようになった。これも対極でしょ。たぶん、この世の中のすべてのモノがそうやってバランスを保ちながら存在しているんじゃないかな。下が存在しなければ、上という認識も存在しない。だからさ、物事の片方だけを見るんじゃなくて、その対極にある見えないものを意識していたいってこと。そこに物事の本質があると思うんだ。ちょっと前の映画で「アンブレイカブル」って作品があったんだけど、これってまさにその対極を扱った作品だと思う。だからストーリーだけを追っかけた人には酷評されたけど、対極という側面から見た人には絶賛された。あえてこれ以上は書かないけど、僕はいつだってそういう人間でありたいと思うんだ。



2002年05月07日(火) 居場所

ビデオで「スター誕生」という映画を見た。1976年の映画なんだけど、バーブラ・ストライザンドが歌う主題歌が好きで、ずっと頭の片隅にあった映画。ストーリーは単純で、落ち目のロックスターがクラブ歌手と恋に落ち、やがて彼女はスターへ、男は自分の居場所を失くしていく・・・。映画を見て痛切に感じたことは、人はいつでも、自分の居場所があることに安心して、それを失くすことに恐怖を覚えるってこと。物理的なものと精神的なものがあるとは思うけど。その奥底にあるのは、やはり安定?なんだろうか。たぶん自分を見失うってことは、そんな時に起きてしまう極めてアンバランスな状態なんだろうな。
僕らは、この世に生を受けたときから市場経済という名の競争社会に放り込まれて、それに対して何の疑問もなく走らされて来たけれど、本当にこれでいいんだろうか?なんて思ったりもする。答えなんて判らないけど、ただそんなことを漠然と感じてる昨今。今、本当に欲しいもの。きっとそれは心の開放と安心だよ。でも、本当の意味でそこに至るには、「失くす」いや「手放す」喜びが必要なんだろうけどね。でも、しばらくはできそうにもないや。だって、失いたくないモノが多すぎるよ、今の僕には。


 < 過去  目次  未来 >


虎平太 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加